8話『狐と優しい雨』(上) ページ26
ミカ｢あのねー、頼みたいことはねー…｣
レイ｢…なんだよ、早く話せよ…｣
ミカ｢ハクちゃんと一緒に町に出てきてほしいんだ！｣
レイ｢…は！？｣
ミカ｢だって、レイくん誰とも仲良くなれるじゃん！あたしやリトくんにだってすぐ打ち解けたし｣
レイ｢いや、それはだな…ミカはそっちから話しかけてくれたし、リトに関しては男だぞ…コハクは多分話すのが苦手な子なんだろ…俺も話しかけることに１回失敗してるし、異性に対しては…｣
ミカ｢１回失敗してるからこそ、リベンジするんだよ！リベンジ！｣
ミカはファイトと応援するポーズをとる。
レイ｢それに、コハクだってきっと同性と話したいはずだろ…？いきなり俺に連れ出されて嫌な気分になるんじゃないか？｣
ミカ｢そんなことないよー！レイくんからは優しそうなオーラ漂ってるよー！｣
レイ｢｢優しい｣ならリトが…
あ、あいつ見た目は怖いからな｣
ミカ｢リトくんには任せられないよー…だって方向音痴だからねー！｣
そうだったのか、とレイは思った。
レイ｢ミカ自身はどうなんだよ？｣
ミカ｢あたしはー…｣
レイはミカが何故コハクと一緒に出かけないのか聞こうとしていると、コハクが階段を降りてきた。
コハク｢おはよう…ございます｣
ミカ｢あ、おはよー！ハクちゃん！｣
レイ｢おはよう｣
ミカ｢ハクちゃん、ハイカラスクエア初めてなんでしょー？だったらレイくんに教えてもらってよ！｣
レイ｢えっ？｣
コハク｢初めて…ですけど…大丈夫なんですか…？｣
ミカ｢うんー！あたしは家でしなきゃいけないことあるから！じゃあ、レイくんよろしく！｣
レイ｢…あ、おう｣
コハクの目の前で抗議すると、彼女自身も気持ちが落ち込むだろう、と思ったレイはもう1度ミカに問うことはしなかった。
コハク｢私の服は…｣
ミカ｢もう乾いてるよー！｣
コハク｢分かりました…ありがとうございます｣
ミカ｢いえいえー！｣
続いてリトも起き、朝食を食べた後
ミカ｢いってきなよー！｣
レイ｢そう急かすなよ…さっき食ったばっかだぞ？｣
ミカ｢あはは、それもそっかー！｣
リト｢僕じゃ多分方向音痴だから迷っちゃうね…笑｣
レイとコハク2人は着替えた後玄関でくつを履く。
ミカ｢じゃ、いってらっしゃーい！｣
レイ｢おーう｣
コハク｢あ、い、いってきます…！｣
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：こっこ@amuse | 作成日時：2019年6月17日 7時
