たわけもの【波羅夷空却】

13.力※ ページ15

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夢主ちゃんの能力というか、力というか、、。
ちょっと心霊系なお話です。
苦手な方はお避けください。
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「お前このマンションちゃんと土地のこと考えて借りてんのか？」




「うん、もちろん。役所まで行ってこの土地の歴史とか、あと鬼門の方向とか色々調べたよ」





こいつは昔から世間でいう霊感というものがずば抜けて強かった。拙僧も割かし見える方だが、比にならねぇくらい強え。小さい頃は人間との区別がつけなられなかったのか、何も無い空間に向かって話しかけていた事もあるし、中には外見に問題があるやつとかそもそも人かもわかんねぇやつも見たりするらしくて、それのせいで泣いてることも多々あった。




本人は嫌がってるみてぇだけど、これに関しては血筋とかの問題だから仕方がねぇ。一応拙僧の寺で厄除けはしているらしいが。








拙僧の勝手な憶測だが、どうもこいつは神道くさいと疑っている。根拠はねぇけど、、、。もし、そうだとしたらうちは寺で仏教だから、祓い方も変わってくるので厄除けも効いてるのかわかんねぇ。まぁ、1番大切なのは信じる心だからな。








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「バイト先探してんのか？」




「うん。家賃とか光熱費とか少しでも自分で払いたいの」



何をするでもなく、互いに好きなことをのんびりとし始めてAがバイト募集の冊子を見ていることに気がついた。



世間から見れば一人暮らしで自分の生活費を自分で払うことは当たり前で、褒められることでもないと思うが、多分というか確実にAの生活費は父親が払っている。


それが、親バカで世話を焼きたいとかそんな理由じゃないのはとっくに理解している。


こいつが父親と2人で笑いあってるところは見たことがない。Aには悪いがこいつの父親のイメージはとえも威圧的で、金でなんでも解決させる仏様でも救いようがねぇんじゃねぇかと疑うほど、欲にまみれた人間だ。




金だけを置いていつも家を出ていくらしい。きっと、今のこいつ生活費もそれの延長戦だろう。








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