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Log766 ページ26

しかも集まっているのは、騎士風の人間だけではない。

商人風のエルフや、職人風のドワーフも集まっている。

軍や貴族の会議とは違い、集まった人間に対する飲食物の販売が行なわれている所を見ると、このような集会はもはや日常と行っても良い街なのかも知れない。

レイネシア姫は知らないが、シロエからの念話連絡を交代制で24時間待機していた〈円卓会議(えんたくかいぎ)〉メンバーは、その要請により全ての準備を整えていた。

この広場に集まった腕利きの冒険者も、しつらえられたステージのような演説台も、アキバの街の裏手を流れる河に係留された【秘密兵器】もそうなのだが、それらは、まだレイネシア姫の精神的な視界には入っていない。

姫が舞台の袖の天幕から見ていたのは、〈召喚術師(サモナー)〉の呼び出した光の精霊(リュミエール)に照らされたまばゆい演台だ。

貴重な魔術師、しかも高位の〈召喚術師(サモナー)〉をこのようなところで大道具同然に用いるそのセンスは、姫の常識をガラガラと崩し掛けたが、完全に茫然自失とさせたのは、話の進行だった。


シロエ「――以上のような要因からザントリーフ半島の基部を中心に、関東北部の丘陵森林地帯には、最大二万弱の〈緑小鬼(ゴブリン)〉族が発生しています。
この軍勢の圧力は観測から四方へ拡散中。
ザントリーフへ滞在している複数の〈冒険者〉からも報告を確認。
東ヤマト統治集団〈自由都市同盟イースタル〉は脅威にさらされていることになります。
もっとも〈円卓会議(えんたくかいぎ)〉の予想によれば、この脅威は脅威で留まります。
放置をしていても〈自由都市同盟イースタル〉は全滅はしません。
ですが、おそらく総戦力の30%程度を失うと考えられています。
……この数値は、まぁ全滅に近くはあるのですが〈大地人〉の一人に至るまで死に絶える、と云うほどではありません。」


シロエの語る情報は〈自由都市同盟〉領主会議が入手していたそれよりも精度の高いものであった。

シロエの言葉は容赦が無く、そこはかとない辛辣な悪意を感じさせる。

しかし、姫が本当に驚愕したのは、そのことでは無い。

☆★☆
2019/12/15

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設定タグ:ログ・ホライズン , エルダー・テイル   
作品ジャンル:アニメ
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作者名:豆乳ココア | 作成日時:2019年12月4日 20時

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