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しかも集まっているのは、騎士風の人間だけではない。
商人風のエルフや、職人風のドワーフも集まっている。
軍や貴族の会議とは違い、集まった人間に対する飲食物の販売が行なわれている所を見ると、このような集会はもはや日常と行っても良い街なのかも知れない。
レイネシア姫は知らないが、シロエからの念話連絡を交代制で24時間待機していた〈
この広場に集まった腕利きの冒険者も、しつらえられたステージのような演説台も、アキバの街の裏手を流れる河に係留された【秘密兵器】もそうなのだが、それらは、まだレイネシア姫の精神的な視界には入っていない。
姫が舞台の袖の天幕から見ていたのは、〈
貴重な魔術師、しかも高位の〈
シロエ「――以上のような要因からザントリーフ半島の基部を中心に、関東北部の丘陵森林地帯には、最大二万弱の〈
この軍勢の圧力は観測から四方へ拡散中。
ザントリーフへ滞在している複数の〈冒険者〉からも報告を確認。
東ヤマト統治集団〈自由都市同盟イースタル〉は脅威にさらされていることになります。
もっとも〈
放置をしていても〈自由都市同盟イースタル〉は全滅はしません。
ですが、おそらく総戦力の30%程度を失うと考えられています。
……この数値は、まぁ全滅に近くはあるのですが〈大地人〉の一人に至るまで死に絶える、と云うほどではありません。」
シロエの語る情報は〈自由都市同盟〉領主会議が入手していたそれよりも精度の高いものであった。
シロエの言葉は容赦が無く、そこはかとない辛辣な悪意を感じさせる。
しかし、姫が本当に驚愕したのは、そのことでは無い。
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2019/12/15
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作者名:豆乳ココア | 作成日時:2019年12月4日 20時