Log453 ミノリside ページ40
そのほかにも新方式の料理を支えるための、オーブンや水道が設計されたり、今までは見られなかった種類の衣服(主に下着類)が開発されたり、街中に巨大な温泉が出現したりと、この二ヶ月の間、毎日のように新しい発見や計画が立ち上がってくる。
その大事な時期に、評議員が長期間(しかもバカンスで)留守にするのは如何にも外聞が悪い。
……のではあるが、マリエールさんは諦めなかったらしく、ヘンリエッタさんや小竜さんを言いくるめて一計を案じた。
それが【預かった新人プレイヤー達を鍛えるための夏季合宿】というお題目だったのだそうだ。
にゃん太「この辺りは、畑になっているようですにゃ。」
にゃん太班長が云うように、低い山地からの下り坂はやがて段々畑に囲まれた道へとなっていた。
カボチャ、ナス、トマト、キュウリ……あちらにある樹は果物だろうか。風の中に甘い香りが混じる。
トウヤ「ミノリー!
ミノリってば、これ梨だぞ!
すっげー!」
ミノリ「もう、トウヤったら!!」
道からそれて、段々にしつらえられた素朴な石垣をよじ登っていたトウヤが歓声を上げる。
梨なんていつから食べていないだろう?
ちょっと思い出せないが、確かに素晴らしく美味しそうだ。
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2019/11/15
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作者名:豆乳ココア | 作成日時:2019年11月9日 1時