29話By riiu ページ30
涼太side
正直、全く訳が分からない。
普通に考えて異常だ、自分の常識を使っても意味がない。
…なら、情報を聞かない限りは始まらないだろう。
そう思い、口を開く。
「…んで?そこの動くテディベアだかなんだか知らないけど…あんたが俺らを閉じ込めたって言いたいの?」
「動くテディベアじゃないよ!モノクマだよ!!」
「…分かったから。俺の質問に答えて」
そう言うが、そのテディベア…モノクマが質問に答える様子はなかった。
「ではでは、早速説明を始めちゃうよ!!」
その場にそぐわないほどの明るい声で話が続いていく。
「オマエラには、この学園の規則を破ってここを出てもらうよ!」
「……え、それだけ?」
胡桃沢さんが声を上げる。すると、それを合図にしたかのように次々と人が喋り始めた。
「なんだ、それなら簡単そうだな。」
「規則っていっても髪を染めるとかピアス開けるとかそんなのかな。だったら出来そうだね」
「えー、でも髪を染めるなんてキラキラしてないんだよな…」
「………」
みんなの中に一人だけ黙り込んでいる桜月君がいた。
どうしたの、と聞く前にモノクマが言葉を発した。
「________人を殺してはいけない、と言う規則をね。」
「……は?」
凍りついたかの様に動きが止まる。
それは、みんなも例外ではないらしく、先ほどのように話している者はいなかった。
「そこで!オマエラにはコロシアイをしてもらおうと思います!」
「…な、何それ。私達は、そんなのに巻き込まれたって事……?」
「巻き込まれたなんて失礼だなー。オマエラは選ばれたんだよ?ありがたいって思うべきだよ!」
淡々と話すモノクマに背筋が凍る。
その中でも、その現実味の帯びてない話を信じていない人達もいるようだった。
「信じられないな。そんな事件など、聞いた事がない」
「あ、ありえないよ…!そんな不幸な話、信じない…!」
「もー!ほんとだってば!!とにかく!誰がなんと言おうと、オマエラはここでコロシアイをするの!」
モノクマが少し怒った様子でそう言う。聞きたい事はまだ山ほどあるが、それを一切受け付けないようにモノクマは去る素振りを見せた。
「それじゃ、後は電子生徒手帳で確認してね!ばいっくまー!」
モノクマがそう言った瞬間、ステージから煙が放たれて、ガチャンという音がする。
煙が晴れた時には、もうそこにモノクマはいなかった。
先程のガチャンと音を思い出して後ろを振り向くと、南京錠は開いていた。
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riiu(プロフ) - 更新しました! (2020年2月16日 14時) (レス) id: d32ce14729 (このIDを非表示/違反報告)
riiu(プロフ) - 了解です!では探索の方いきますね!更新します! (2020年2月16日 13時) (レス) id: d32ce14729 (このIDを非表示/違反報告)
くろーさぎ(プロフ) - 春雨さん» すみません!!どうしたら良いのかと思っていたのですが……話を進められそうなら進めて構いません!グループを組む場面でも大丈夫です! (2020年2月16日 13時) (レス) id: 472ca3e356 (このIDを非表示/違反報告)
春雨(プロフ) - riiuさん» 主催者でない私が意見するのもどうかとも思ったのですが、私はグループ組んだ後の話を進めてもいいと思いますよ。確かに話が大幅に進んでしまうと不味いかもしれませんが、現段階ではそこまで大幅に話が飛んだりはしないと思いますし。 (2020年2月16日 13時) (レス) id: 55d503be78 (このIDを非表示/違反報告)
riiu(プロフ) - えーっと…更新したいのですが、まだ話の中でグループが組めてない子達がいるので、そちらを先にやった方がいいでしょうか…? (2020年2月16日 12時) (レス) id: d32ce14729 (このIDを非表示/違反報告)
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