【銀魂】大恋愛【沖田総悟】 (ページ7)

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一気に自分の顔が赤くなっていくことが分かった。現に総悟の瞳に赤い顔で呆けている私が映っている。私だって誰かと付き合ったりキスしたりしたことはある。でもそれは付き合ってるからそれなりの心の準備はしていて、なんとか他人に見せられる顔を作っていた。一応それなりにモテてたわけだから余裕とか見せたいなって思ってたのだ。ビッチとか思わないで！

しかし今回は訳が違う。何しろ何年も話していない相手なのだ。しかも近くで見ると確かにイケメンだった。悔しいけど、女がみんなコイツの雌豚になる理由が分かった気がする。

いろいろ考えていくうちにもう恥ずかしくなってきて、普段こんな甘酸っぱい気持ちから100万キロくらい離れてたのに急に胸がキューッとなってる自分に戸惑って

「お前面白いな。何百面相してんでィ」

とか笑ってる顔にまたときめいて、いたたまれなくなって、総悟が何か言いかけているのも聞かずにそこから逃げ出してしまった。

教室をでた後の移動スピードは体育の時間に出しておけば良かったと後悔している。ボルトもチーターも顔負けの速さで階段を駆け下り、廊下、下駄箱、グラウンドを一心不乱に走り抜けた。

校門で待っていてくれた友達を捕まえて、赤く熱が引かない頬を隠すように俯いて帰った。

「あれ？Aなんかあった？」

「いや、何でもないから！」

「えーまさか卒業式だったし告白とか？！」

「違うって！」

うん。友よ、あの時はすまなかった。でも実は総悟にキスされたの。てへ。とか言えるわけないじゃん！仕方がなかったんだよ！

それからは、前過ぎて覚えてないかもしれないけど冒頭の説明に戻る。私ももう24歳。あれから総悟には会っていない。彼氏もできたけどキスするたびにアイツの顔とかあの時の自分の胸の高鳴りとかがちらついて、なんかモヤモヤして気にくわない。付き合っても上手くいかないし、恋愛はこりごり。