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#42 ページ42

睨み合う。睨み合う。

…刹那、包帯男は一気に掛かって来た。



ーパシッー



「おぉ、危ない」





それを私は片手で受け止める。

…やっぱり、拳が重い。





「まさか受け止めるとはね…予想外だヨ。これは楽しめそうだ……手、抜いたりしないでよ?」





そう言いながらも包帯男は殴り掛かってくる。

…まずは、様子見って所かな。





「しないしない。…相手が本気なら、こっちも本気にならないと、失礼、でしょ?」





私は包帯男のパンチを交わしながら、ニコリと笑う。

包帯男は一瞬面食らったように目を見開いたけど、直ぐにその瞳は見えなくなった。





「じゃぁ、俺も本気を出した方が良いって事かな?」





「クスクス……そうだね。でも私と君が本気を出したら、ここら辺はきっと壊滅するだろうね」





「俺には関係ない事だ。俺は自分が楽しめれば良いんだよ。…お姉さんだって、そうでしょ?」





「さぁ。それはどうかな」





…まぁ、ここが屯所と離れていて良かった。

その間にも包帯男は次から次へと攻撃を仕掛けてくる。





「…お姉さん、まだ本気出してないでしょ?」





「それは君だってそうでしょ?私の蹴りを受けて立っていられたんだもん。こんなに弱い筈が無い」





「さぁ、ねっ!」





「ふふっ」





包帯男が殴り掛かって来たと同時に、私も蹴りを入れる。





「ありゃ。これは互角って事で良いのかな?」





包帯男の首元には私の脚が。

私の顔の前には包帯男の拳が。





「バカ言わないで。君も私も本気を出していないんだもの。互角なんかじゃ無いよ」





「なら、そろそろ本気出してくれないかな。お姉さん」






この人は強いだろう。…まぁ、勝つのは私だけど。

それでも激しい攻防戦になるのは目に見えている。

ここで騒げばきっと真選組が駆け付ける筈。

迂闊に暴れられない。

……既に周りは瓦礫の山だ。幸いここの建物は誰も住んでいないようだし。





「ここでは本気になれないよ」





「ふぅん…」





包帯で隠れたその顔は、何を考えているのか分からない。

笑っているのだろうけど、目は笑っていない。
作られた笑顔、って感じ。…実際そうなんだろうけど。





「…夔竜組」





その言葉と共に拳が静かに下される。





「!?」




私は驚き、咄嗟に距離を取った。

何で夔竜を知ってるの…!?

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麒麟(プロフ) - ネタが多くて面白いです (2016年12月25日 13時) (レス) id: b0311b2dea (このIDを非表示/違反報告)
ことりのおやつ(プロフ) - 亜梨朱さん» はいっ!!(`・ω・´)キリッ (2015年8月30日 23時) (レス) id: 31c11abceb (このIDを非表示/違反報告)
亜梨朱(プロフ) - 頑張ってください!! (2015年8月30日 23時) (レス) id: e7a369f580 (このIDを非表示/違反報告)
ことりのおやつ(プロフ) - 亜梨朱さん» ありがとうございます!!合作も見て下さったんですね!ありがとうございます!!頑張ります!ヾ(*´∀`*)ノ (2015年8月30日 23時) (レス) id: 31c11abceb (このIDを非表示/違反報告)
亜梨朱(プロフ) - めっちゃ面白いです!二つの血を引いた姉も見ました!更新ファイトです(o^∀^o) (2015年8月30日 23時) (レス) id: e7a369f580 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ことりのおやつ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Sougo09201/  
作成日時:2015年6月27日 21時

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