【爽快に】 青春を送ってみた

【8】 ページ8

…




よく寝るなぁー…。
寝顔を撮ったあと、しばらくスマホをいじったり外の景色を眺めたりしたけど、まだ眠っている。

もう一度碓氷くんに向き直ってみる。
改めて見ると整った顔してるし、肌も白い。



つんつん


ほぼ無意識に、ほっぺを触っていた。
モチモチしていて気持ちいい…。
つんつんの次は、少しつまんでみる。
あ〜シュッとした顔なのに柔らかいな〜！
ふふっと笑ってしまう。





｢かわいいなぁ…。｣



ボソッと呟いた。








パシッ






｢えっ。｣





｢…さっきから何してくれてるのさぁ…。｣







碓氷くんの頬を触っていた私の右手は、碓氷くんの手によって掴まれていた。

碓氷くんの顔は…さっきまで白かったけど、ほんのり赤くなってる気がする。





｢寝てるからって、見すぎだし触りすぎじゃない？｣




言葉だけ聞くと怒っているように感じるけど、表情と言い方が相変わらずぽわーんとしてて、これまたかわいい。




｢いつから起きてたの！？｣

｢ほっぺた触られる少し前から。｣

｢そうなの…？なんで最初から言わなかったの？｣

｢ん〜、山田さんがどんなことしてくれるのかな〜って。｣



そう言うと、ニッと笑って身体を起こした。



｢まぁ…山田さんじゃなかったら怒ってたけどね。｣

｢え？｣

｢ていうか、眩しっ…。カーテン閉めさせて〜。｣

｢あ、うん。｣



碓氷くんは何かを呟いて、カーテンを閉めるために眩しそうに立ち上がった。



｢…あ、私が閉める…うわっ。｣

｢わっ！｣






碓氷くんが立ち上がったところでバスが大きく揺れた。




…

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