【爽快に】 青春を送ってみた

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…




｢…理解は早いのに、なんでテストの点数悪いんだろ…。｣

｢爽くん中間どのくらいだったっけ？｣

｢ほとんど平均ぎりぎり。｣

｢やる気の問題じゃない？
ほら、期末前Aちゃんに教えてもらったら良い点数とれるかもよ！｣

｢…でも迷惑じゃない？｣

｢何が？｣

｢だって…そのー、A…も自分の勉強あるでしょ？｣




さっき初めて名前で呼んでもらったから、まだ慣れなくてお互い照れくさい。
…じゃなくて！！




｢大丈夫だよー、教えてると自分でも確認できるから。
爽くんができるようになってくの見てるとなんか嬉しいし。｣

｢ほんと？じゃあお言葉にあまえて…。｣

｢あ、それ僕もいれてー。｣

｢うんいいよ。｣

｢…いぶくん僕より勉強出来るじゃん。｣

｢一人でやるよりやる気でるかなーって。｣




またヤキモチ妬いてるのかな。
弟がお姉ちゃんとられて拗ねてるあれみたい。弟いないけど。




｢あ、じゃあ菜々も呼んでみるね。
あの子も結構勉強できるから。｣

｢たしかにその方が人数的にもいいね。｣




結果的に菜々も誘うことになった。
最初は面倒くさがるだろうけど、なんだかんだで優しいから引き受けてくれるだろう。




｢ねぇ、トイレ行きたい。｣

｢ん、いってらー。｣

｢あ、私も行きたい。｣

｢僕は待ってるねー。｣




いぶくんに手をひらひら振って、廊下に出る。
と、爽くんが口を開く。




｢…ほんとにトイレ？｣

｢んーん、絶対爽くん一人じゃ無理だろうなって思ったから。｣




ニヒッと笑う。
あそこで怖いからついてきて、なんて私に言ったらきっといぶくんにめちゃめちゃ笑われる、と思う。
いぶくんの性格最近掴んだからきっとそう。

私が笑ったら、爽くんも微笑んだ。




｢ありがと。｣

｢どういたしまして。｣




…

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