消滅少女【第3章】 (ページ22)

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１０１話ページ22

「爆豪勝己の粗暴な態度については教育者である私の不徳の致すところです。ただ、体育祭での一連の行動は彼の理想の強さに期しています……誰よりもトップヒーローを追い求めもがいている……あれを見て隙と捉えたのなら敵(ヴィラン)は浅はかであると私は考えております」

「根拠は！根拠になっておりませんが？感情の問題ではなく、具体的な対策があるのかと伺っております」

「それに敵(ヴィラン)の疑いがある無希Aさんのことは、どう説明するおつもりですか」

『……っ』

何もない、だって元から怪しんでいたのだから、だから監視対象として見ていた。私はその時記憶がなかっただから不審にも思わなかっただけなのだ

「無希A、確かに彼女は自ら敵(ヴィラン)側へと行きました」

「！……やはり……」

『……っ』

「ですが、彼女がいつ敵(ヴィラン)だと言った」

『！』

「自らそちらに行ったのは脅されていたから、他にも考える点があるべきです。皆様は彼女の何を知っているんですか、私共は短い期間ではありましたが、無希さんのことは世間の方々よりも知っていると思われます。無希さんは」

『……っ』

大丈夫だよ……大丈夫だから

「とても“優しい子”です」

『……っ』

お願いだからこれ以上、言わないで……苦しくなる、辛くて、罪悪感が離れなくて、先生の温かい言葉に溶けそうになる

「はっ……言ってくれるな……雄英も先生も……そう言ことだ！クソカス連合！聞こえてるかおい！無口女！そういう事だ」

『……！』

戻りたい……でも戻れない……心が揺らぐ、戻りたくても、もう私は……

……

轟side

無希の事を聞き出し、それを八百万、緑谷に伝えた。二人とも複雑そうな顔をしていた

そして現在、俺たち、切島、緑谷、飯田、八百万の5人で爆豪、そして無希の救出に向かっていた

「ここが発信機の示す場所ですわ」

「あれがアジト？いかにもだな……」

「アジトかどうかは分かりません。ただ私の発信機で確認した限りは敵(ヴィラン)丸一日ここから動いていません。その敵(ヴィラン)がここに居るからといって爆豪さんと玲音さんが居るとは限りません。私たちが今どれだけか細い情報をでここに立っているか、冷静に考えてみてください」

八百万の発信機を頼りに、アジトのような所へと来た

『(ここに無希が……)』