43話 ページ4
「えっと」
「「!」」
「良かったら……お願いします」
「!……うん!よろしくね瀬良さん!」
「よろしくね」
そう言った直後チャイムが鳴り2人は離れていく
『(騒がしいかったな)』
瀬良は無言のままぼーっと立っていた
『友達できて良かったね』
少しからかい混じりでそう言う
「……嬉しい……のかな」
『は?』
瀬良から出た言葉、意味がわからず聞き返す
「今、私は嬉しいのかな……って」
『?……そりゃ、嬉しいんじゃないの?楽しそうな顔してたし』
「!……そっか」
と、こういうことがあった。あの時明らかに瀬良は自分の感情に戸惑っていた
それにさっき瀬良が泣いていた時、泣いている自分に気づいていなく、戸惑っていた。何故泣いているかも分からない様子だったのも少し気がかりに思えた
「国見くんはよく見てるね」
『!』
「国見くんの事だし気づいてるんでしょ?私が姉って事に少し引っ掛かりがあるって」
『はい』
「そうだね……国見くんの言う通りだよ」
『!』
「あの子はね少し感情が人より薄いの」
『感情が薄い……』
「ほとんど無感情に近かったの、前まではね」
『!』
「青城に行って、君たちに会ってからすごく変わったよ。ずっと一人だったからあの子」
『えっと……あいつは』
「私はあの子の姉じゃない」
『!』
やっぱり……半信半疑ではあった。でも歳が余りにも離れている事に少し違和感を感じた。じゃあ渚さんは一体……?それに瀬良も姉さんと呼んでいる
「私はAの母親の妹」
『そういうことか……』
そうすれば辻褄が合う。姉さんと呼ぶのも合致がいく
『あいつの親は……』
疑問に思ったもう一つの事、渚さんが親戚のお姉さんだとして
親は?
「あの子の親はね……離婚したの」
どんどん明かされていく事実、深入りしても大丈夫なのか
『(でも……知りたい)』
大切な仲間だから友達だから……そのはずなのに少し自分の気持ちに引っかかっていた……が気の所為……そう思い、渚さんの話を聞く
「っていうと少し違うんだけどね……私の姉さん、Aの母親ね、お父さんになるはずだった人が責任ない人で言い方は悪いかもしれないけど願って産んだ子じゃないの」
望まれて、願って産んだ子じゃない……
その言葉が酷く突き刺さる
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無気力boy(プロフ) - ユリさん» コメントありがとうございます。とても嬉しいお言葉感謝しかないです(´ー`) (2020年6月28日 22時) (レス) id: aded513bd5 (このIDを非表示/違反報告)
ユリ(プロフ) - 不思議涙余韻に浸ってました。とても感動しました (2020年6月27日 22時) (レス) id: 34d527f6b4 (このIDを非表示/違反報告)
無気力boy(プロフ) - マッキーさん» コメントありがとうございますm(*_ _)mそう言っていただけるとすごく嬉しく励みになります……!最後まで読んでいただきありがとうございました (2019年4月1日 13時) (レス) id: 947057a2b9 (このIDを非表示/違反報告)
マッキー - 凄くいいお話でした。 (2019年4月1日 11時) (レス) id: 269ec57400 (このIDを非表示/違反報告)
無気力boy(プロフ) - カメックスさん» コメントありがとうございます。表情につきましては潰される直前なのですが、こればかりは僕の文才力の無さですね……ご指摘ありがとうございますm(*_ _)m今後の参考になります。最後まで読んでいただきありがとうございました (2019年1月13日 5時) (レス) id: 947057a2b9 (このIDを非表示/違反報告)
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