42話 ページ3
「最近A楽しそうだからさ、これも国見くんやバレー部のみんなのおかげかな」
『そんなことないですよ』
「いや、ほんとだよ」
穏やかな顔でそういう渚さん
『あの……』
「ん?」
『その……気になってる事があって』
そう瀬良について気になっていること
「ん?なんだ?」
『あいつ今ではあんな感じなんですけど、最初会った時すごく、その近寄り難いというか』
瀬良に会った時、そして話した時、少し特殊に思えた
『感情とか表に出さないタイプとは思ったんですけど』
そうただそれだけ……のはずだがどうにもそう思えなかった
『少し変に思えて、感情が薄いというか、自分の感情がなんなのかわかっていない感じで』
そう思ったのは、瀬良が少しずつ変わり始めた頃……瀬良に話しかけてきたクラスメイトの女子との会話を聞いた後だった
「瀬良さん!」
「え……?」
「その……バレー部のマネージャーやってるんだよね」
「いや……えっと……手伝いで」
俺の隣の席、瀬良を囲むようにして並ぶ2人の女子生徒
「バレー好きなの?それとも何かスポーツやってた?」
「いや……特には」
「じゃあさ!何か趣味とか」
「えっと……」
「ちょっとグイグイ行き過ぎ!」
質問攻めにする女子を止めるもう一人の女子生徒
「えっとごめんね瀬良さん」
「いえ……」
「えっと……」
何かを言いたそうにしているさっきもう一人の子を止めた、長い髪の女の子
「あーー!!焦れったい!あのね!瀬良さん!私たちずっと前から瀬良さんと話したくて!」
「え」
困惑する瀬良
「あんたはどストレートすぎ!!でも……そうなんだ瀬良さん。少し話してみたくて、でも話しかけずらくてさ」
「友達にならない!?」
「早すぎ!」
「ね?瀬良さんとなら友達になれそうな気がする!」
「えっと……」
「ごめんね瀬良さん……でもね、私も良かったら仲良くしてくれないかな……って」
照れくさくそうに笑う長い髪の女子、ニコニコしているショートカットの女子
「あ……その……」
「「?」」
「つまらないし、無愛想だと思う……」
「そんなの気にしないよ!」
「!」
「だってそれが瀬良さんの持ち味でしょ!」
「……」
「フォローになってないし!でも気にしなくていいよ、そんなこと言ったらこいつなんて無神経だし」
「おい!」
「……」
騒がしい2人
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無気力boy(プロフ) - ユリさん» コメントありがとうございます。とても嬉しいお言葉感謝しかないです(´ー`) (2020年6月28日 22時) (レス) id: aded513bd5 (このIDを非表示/違反報告)
ユリ(プロフ) - 不思議涙余韻に浸ってました。とても感動しました (2020年6月27日 22時) (レス) id: 34d527f6b4 (このIDを非表示/違反報告)
無気力boy(プロフ) - マッキーさん» コメントありがとうございますm(*_ _)mそう言っていただけるとすごく嬉しく励みになります……!最後まで読んでいただきありがとうございました (2019年4月1日 13時) (レス) id: 947057a2b9 (このIDを非表示/違反報告)
マッキー - 凄くいいお話でした。 (2019年4月1日 11時) (レス) id: 269ec57400 (このIDを非表示/違反報告)
無気力boy(プロフ) - カメックスさん» コメントありがとうございます。表情につきましては潰される直前なのですが、こればかりは僕の文才力の無さですね……ご指摘ありがとうございますm(*_ _)m今後の参考になります。最後まで読んでいただきありがとうございました (2019年1月13日 5時) (レス) id: 947057a2b9 (このIDを非表示/違反報告)
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