75 呼ばれた ページ25
「ふーん、話したんだ?」
『うん』
「Aがやらかすなんて珍しいよね」
放課後の夢ノ咲学院アイドル科。
『…そんなことないよ』
生徒会室へ向かっていると凛月兄に会った。凛月兄も何やら用があるらしく、生徒会室まで行くことに。
「お友達の血は美味しかった?」
『さぁね、忘れちゃった』
そんなの一瞬の出来事だったし覚えてない。思い出したくもない。
「お、リッチ〜とAじゃねーか」
「おい〜っす…♪お、あんずも一緒?」
生徒会室まであと少し、というところで大神先輩とばったり。どうやら今日はあんず先輩と一緒らしい。
「あ、凛月くんとAちゃんこんにちは!」
『こんにちは。あんず先輩、大神先輩』
どうやらあんず先輩も生徒会室に向かっているらしい。荷物が沢山あったため大神先輩に頼んで運んでもらっているみたいだ。
「へー、あんずとコーギーも生徒会室に行くんだ?」
「おう。…ということは2人もか?」
「凛月くん、Aちゃん、良かったら一緒に行かない?」
ナイス、あんず先輩。
ということで私たちは4人で生徒会室へ向かうことに。相変わらず複雑なつくりになっているこの校舎はぼーっとしていると迷子になりそう。
「おい、A」
『あ、ごめんなさい』
凛月兄はあんず先輩と話っぱなしで後ろにいる私のことを見向きもしない。それに比べ、大神先輩は私のことばかり気にする。
「凛月くんはどうして生徒会室に?」
「エッちゃんに呼ばれたんだよね〜」
『…』
いつもの事だが周りからの視線がすごい。私は気にならないけど…あんず先輩は気になって仕方がないらしい。
凛月兄と話しながら周りを気にしていた。
「はい、到着〜♪」
「んじゃ俺様は帰る。あんず、ここまで来たらもう大丈夫だろ?」
「うん、ありがとう!」
大神先輩がここまで来たのは荷物を運ぶため。だからここで帰っちゃうのも当然…だよね。
「あれ〜?A、ちょっと悲しそう?」
『んなわけないでしょ、さっ入りましょ。あんず先輩』
そう言ってあんず先輩と生徒会室の中に入った。
中は忙しそうな雰囲気を醸し出していた。帰った方がいいかな…?誰もこちらに気づかない。
「あ、Aちゃんに転校生ちゃん。良く来たね」
そんな空気の中、1番に気づき、私たちに声をかけたのは天祥院英智だ。彼の声に他の生徒会メンバーが反応。全員が一斉に私たちを見た。
『…こんにちは、天祥院先輩』
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ミラ - 更新頑張ってください! (2020年2月23日 2時) (レス) id: b8fc8df598 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:りんごあめ | 作成日時:2018年9月12日 19時