30 朔間先輩の妹…か ページ30
*
「で？勇気をだして教室に入ったのに誰もその話題に触れなかった…と」
『そう、みんな何も無かったかのように接してきたの』
放課後の夢ノ咲学院アイドル科。
隣にいるのは昨日と同じで敬人兄。今日は大神先輩に会いに来た。もちろん朝のことだ。(19 私は認めない 参照)
「別にいいだろ、何がダメなんだ？」
『な、なんかモヤモヤするでしょ？』
「まぁいい、今日会いに来たのは…大神だったな。大神は…教室か部室だろう」
話を逸らされた。別にいいけど。
それより教室か部室。どっちにいるだろうか。教室なら凛月兄と、部室なら零兄と同じだ。
「教室までなら連れて行ってやろう。もしいなかったら部室までは衣更か兄貴に頼め」
『うん…ありがとう』
「…A、英智の話についてはもう答えは出てるんだろ？」
いきなり過ぎて驚いてしまった。どうやら天祥院英智だけではなく敬人兄も分かっていたらしい。
『…敬人兄も天祥院も分かってるでしょ？私の答え』
「さぁ、それはどうだろう」
教室に到着した。凛月兄って２のＢなんだ、なら零兄もＢだね。ん？もしかして真緒くんもＢ？
「失礼する。大神、いるか」
「あ？なんだよ、クソ眼鏡」
返事がめちゃくちゃ早い。大神先輩、不機嫌そうだ。今は来ては行けなかっただろうか…。
「少しいいか」
「なんか用かよ」
廊下からもちゃんと声が聞こえる。
教室を覗くと敬人兄と大神先輩の奥に凛月兄の姿が見えた。どうやら兄は寝ているようだ。
「用があるのは俺じゃない。Aだ」
「あ？朔間先輩の妹が俺に何の用だよ」
朔間先輩の妹…か。そりゃそうなるよね。
「もっとこっちに来い、A。じゃあ俺は行くからな」
『ありがとう、敬人兄。…お邪魔します』
小さな声で言ったはずなのに周りの視線が集まった。知らない人ばかりだ。
私は人の視線を集めやすい。幼い時、そう零兄から言われたことがある。私自身も視線に敏感というのもあるが…
「…ちょっとついてこい」
『あ、はい…！』
どこに行くんだろうか。とりあえず大人しくついて行くことにした。
『…』
「…」
大神先輩ってなんか昔の零兄に似てる気がする。見た目…というか雰囲気や話し方が。
先輩の後をついて行くと到着したのは軽音部の部室。零兄がいないことを願う。
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冬乃(プロフ) - よっ！ (2018年8月30日 18時) (
レス) id: db15aabe3a (このIDを非表示/違反報告)
雨音(プロフ) - 面白い作品で好きです！あと、12話で英智さんのあだ名がエッちゃんじゃなくてセッちゃんになってますよ? (2018年8月19日 21時) (レス) id: 23ae3ada38 (このIDを非表示/違反報告)
リーリエ - とっても面白いです！続き楽しみにしてます♪ (2018年8月15日 17時) (レス) id: e54f7d496b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りんごあめ | 作成日時：2018年8月2日 0時
