甘くて苦くて、甘い__ymmt. ページ33
振られた時の気持ちの処理というものは大きく分けて二パターン。
私の見解に過ぎないけれど、一つ目は振られたらキッパリと諦めて別の恋愛へと進むもの。
二つ目は忘れられずにズルズルと好きでいて、諦めきれないもの。
私は、後者だった。
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去年の一月頃だっただろうか、私はたまたま授業で隣になった祥彰くんと仲良くなった。
仲良くなっていくうちに、祥彰くんはYouTubeで動画を配信している事、そこでライターをやっている事。たくさんと言うには少なすぎるかもしれないが、彼の事を知ることが出来た。
そして、彼を好きになる事もそう時間はかからなかった。
・
『 祥彰くんが、好きです 』
祥彰くんと出会って約1ヶ月が過ぎた頃。
拙いながらも一生懸命言葉を紡ぐと、返ってきたのは｢ ごめんね ｣の四文字。
｢ えっ…と、Aちゃんが嫌いとかじゃないんだよ、でも、あの…今仕事も波に乗ってて…そういうの考えられないというか…ごめん…本当に……。 ｣
『 そ、だよね…ううん、いいの。 』
そう言えばそうだ。
祥彰くんは、｢ 仕事が順調 ｣という事を話していたのに、これは完全に私のタイミングが悪かった。
『 これからも…仲良くしてくれる？ 』
｢ 当たり前じゃん！友達だよ、ずっと。 ｣
ずっと友達、かぁ。
その言葉は、私が恋人になる日は来ないという事を暗示しているのか…というマイナスな思考になってしまう。
仕方のないことだ。
祥彰くんは、私の事が好きではないのだから。
・
『 じゃあさ、バレンタインは渡してもいい？ 』
｢ え、いいの？ ｣
『 うん、祥彰くんが良かったら受け取って欲しい。 』
｢ 嬉しい、ありがとう、待ってる。 ｣
そう言って、祥彰くんは私の頭に軽く手を乗せた。
こんな事をされただけなのに、きっと祥彰くんは私のことは嫌いではないんだ、と、ほっと胸を撫で下ろす。
・
その年のバレインタイン当日は難なくクリアした。
私が渡したチョコレートを祥彰くんはその場で食べて、｢ 美味しい！ ｣と言ってくれたし、この間の告白なんてなかったんじゃないか、って思えるほどには楽しいひと時だった。
・
・
問題は今年だ。
去年は、まだ渡す理由が無理矢理でもその場で作れたからいいものの、今年は別だ。
一年経った今でも振られた彼のことが好きだなんて、重い女だと思われるだろうか…。
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アルコン型(プロフ) - こんばんは！いつも楽しく読ませて頂いています（*＾-＾*）最高の作品ばかりで何度も読み返しています。厚かましいとは思いますが、リクエストしても大丈夫でしょうか？(´・ω・｀) (2019年12月29日 22時) (
レス) id: 7d2d99b638 (このIDを非表示/違反報告)
サツラ(プロフ) - Rika1722さん» うわー、嬉しいです（ ; ; ）素敵な夢が見られるような小説が書けていたら幸いです！！ (2019年9月12日 15時) (レス) id: e4eef8aaeb (このIDを非表示/違反報告)
Rika1722(プロフ) - 最高です…。寝る前に読ませていただいています！いい夢が見れる気がして笑 (2019年9月12日 0時) (レス) id: a257df45f5 (このIDを非表示/違反報告)
サツラ(プロフ) - まっちゃさん» 嬉しいです(>_<)ありがとうございます！これからもよろしくお願いします！ (2019年9月8日 23時) (レス) id: e4eef8aaeb (このIDを非表示/違反報告)
まっちゃ(プロフ) - 短編集も最高ですっ！これからも楽しみにしてます(^^) (2019年9月6日 21時) (レス) id: 6d7b57be72 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サツラ | 作成日時：2019年9月5日 22時
