Vol.10 ページ10
side そらる
Aとしずさんが帰ってから、俺たちは衣装から着て来た私服に着替えていた。
まふまふ「それにしても、…大変ですね…
元カノと再会したかと思えば、次は引っ越しですか」
そう。
先々週のことなのだが、リスナーの一人が俺が住んでいるマンションを突き止めて、押し入って来たことがありこれはもう引っ越しするしかないと思い、今は引っ越しの準備を着々と進めているところ。
そらる「…はあぁ。そうだった。
帰ったら終わらせなきゃ」
ライブも近くて忙しい時期だったのに、引っ越しまで重なると結構大変なもので。
引っ越しは二日後の火曜日に、引っ越しセンターの人が荷物を持って行ってくれる予定だ。
うらた「大体、付き合ってた元カノがリスナーで、しかもそらるさん推してたなんて逆に凄すぎません?」
"しかも今回は楽屋招待まで…"と付け足すうらたくん。
そらる「考えてみれば、…そうだね」
坂田「それにしても、気の強い元カノやったなぁ。
しかもそらるさんが元彼氏って気づいた瞬間、拳振りかざしてきたしなぁ…」
そらる「あーアイツ、空手の経験者。
元々、同じ道場だったんだけど、多分アイツは覚えてないと思う。
それこそ、付き合ったのなんて高校の時からだし」
まふまふ「どのくらい続いてたんですか?!」
そらる「嬉しそうな顔で聞いてくんな(笑)
まあ、…高一から高3の冬まで」
うらた「3年は続いたんですか!?すごっ」
そらる「でしょー」
これ、半分俺の自慢になってね??
取り敢えず帰ってから残りの荷物整理終わらせなきゃな。
俺と別れてからアイツは学校に来なくなった。
でも、その理由は、一週間後に担任からAが転校したことだけ聞かされた。
勿論、俺はAを探し続けた。
だけど、アイツが見つかることなんてなくて。
俺自身も家庭で少しゴタついたこともあり、探すどころじゃなかったことだってあった。
いや、でも驚いた。
あんなに純粋だった奴が、あそこまで反抗的で、やさぐれてるとは思わなかった。←
相当男との免疫がないのか、話掛けられただけで顔真っ赤にして、慌ててた奴だし。
そのせいで、男共は自分が好きなんだと勘違いして、Aに告白しては撃沈だったけど。←
本気だった。
付き合ったのは、Aが初めてじゃない。
けど、本気で好きになったのは、Aだけだった。
初恋、なんだ。
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凛姫(プロフ) - 世界一初恋みたい……凄く面白いです!(世界一初恋は漫画です) (2020年1月13日 12時) (レス) id: f61474f070 (このIDを非表示/違反報告)
ミト - 目覚まし時計38個壊したところで、笑いました! とても面白かったです。 更新楽しみにしてます! (2019年11月24日 17時) (レス) id: d0ac5e5cac (このIDを非表示/違反報告)
ゆきか(プロフ) - ストーリーの内容ものすごく好みです!更新待ってます! (2019年11月12日 17時) (レス) id: f42ad21887 (このIDを非表示/違反報告)
微風(プロフ) - 夢主ちゃんの性格が一瞬で変わったとき思わず吹いてしまいました(笑)頑張ってください!応援してます! (2019年11月7日 20時) (レス) id: 73e14a1a4b (このIDを非表示/違反報告)
マロン(プロフ) - こういう系私好きです!頑張ってください! (2019年11月7日 20時) (レス) id: 16f9fe16fe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:チェスト | 作成日時:2019年11月2日 19時