花吐き病【あほの坂田】

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夢主side

５時限目が始まる前、坂田は口元を押さえながら教室を飛び出して行った。

まふ「どうしたんだろ？さかたん」

「…大丈夫かな？」

まふ「ねぇ、」

「んー？」

まふ「…Aちゃんはさ、さかたんの事どう思う？」

…好き。

「…坂田には教えないでよ？」

まふ「分かってる！！」

「…す、き……坂田の事、好きだよ」

まふ「！！((さかたん、おめでとー！！なんて言ってる場合じゃない！！さかたん…
勘違いとか、しないよね？

そっか！！なら良かった！！」



「______まふがそんな事聞くなんて珍しいね」

まふ「えっ？そう？」


私の気のせいかな…？

「ふふっ、私の勘違いだったみたい、なんかごめんね？」

まふ「ぜーんぜん！！」


キーンコーンカーンコーン

「あ、予鈴」

まふ「さかたん、戻ってくるといいね」

「うん…」



大丈夫____________




今は忘れればいい。



そんな甘い考えがあの病気に通じる筈もなくて。



授業が始まり２０分後______


坂田は未だに戻って来ない。

その上私は"あれ"を吐きそうだ。


「…あー嫌になる((ボソッ」


《坂田くん！！好きです！！私と付き合って下さい！！》

坂田《あ…えっと……》


「っお、ぇ……」

花弁が一枚口から出てきてしまった。

！！

ヤバイ…


これはかなりヤバイ。

そう思って私は直ぐに行動に移した。

「先生、頭痛いんで保健室行ってきてもいいですか？」

そう言って私は手を挙げた。

早くしてくれ。


今にも吐きそうなんだ。

先生「あぁ、分かった。
何もなかったら直ぐに戻ってくるように」

「はい」


ま、戻ることはないかもね。


私は教室を出てドアを閉めた瞬間、




走り出した。




私が向かったのはトイレ。



まぁ、なんと我慢出来ずぶちまけて。

「ぉえっ…ゲホッゲホッゲホッ……ゲホッゲホッゲホッゲホッ……」

ヤバイ…

今回はまた盛大にぶちまけてしまった……


ホント、嫌になる。


"あの時"の事を思い出すと嫌になる。


"あの時"とは、


坂田がクラスの女子に告白されてた時の事。

確かに坂田はモテるし告白されるのも無理はない。
でも…

そのクラスの女子は坂田が可愛いと言ってた、
水無月柚月さんだった。



坂田は告白の返事はどうしたのだろうか。



たとえ、"今は"付き合ってなくてもいづれ付き合うかもしれない。

所詮"今は"


今は保留って事にしているのかもしれない。






私は…





坂田に





叶わない恋をしたんだ。








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