/ 邪 魔 者 / A.D Y.R

39call ページ39

もう5月だけど、
なかなかお互いの時間は合わず、

祝いの言葉とプレゼントしかあげていない。








大貴｢大丈夫。もう大人だし｣








『え？どこに大人がいる？』








大貴｢ここ！！ここ！｣








自分を指さし、なにかアピールしてくる。

わかってるよ。

大貴は子供じゃないけど、たまに子供に見える。








大貴｢まぁいいや、いつにする？｣








『来週だったら頑張って休み取れる』








山田｢だーかーら！俺の前で…｣








『はい、帰ってねー』









山田はもう親友と言っていい存在。

もう山田くん、じゃなくて呼び捨て。

暇だから、と言って来るけど
実際テレビとかいっぱい出ている。


絶対忙しい。








山田｢また来るから！｣








『もーいいって！』








店から出るのを見送り、

バイトくんからの気まずい視線を避けるように休憩室へ行く。







｢店長...｣








『はい。注意したんですよ。注意してみたんです』








｢でも、結局遊ぶ約束とかしてたじゃないですか｣








このバイトくん。

私の教育係のような人。



名前は...蓮斗(ﾚﾝﾄ)くん。








蓮斗｢ったく..次こそはちゃんと言って下さいよ｣








『ふぇーい』








ド迫力な形相を向けられ、
すいません、と一言言う。


ため息をつかれ、蓮斗くんはレジに戻る。








『私だってねぇ..』








口をとんがらせ、
ブツブツと独り言を言う。








蓮斗｢なにか言いました？｣








『なんもないです』

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