GAME20 DON'T LOOK BACK ページ22
・
「……くださ……さん…!」
だれ…?
段々はっきりとしてくる意識の中で誰かが僕のことを呼んでいる気がする
「起きてください、シノンさん…!!」
あれ…この声…
薄らと目を開けるとそこには僕と一緒に落ちた入出と心配そうな表情を浮かべている更屋敷さんがいた
あれ…何で僕生きてるんだろ…
覚醒しきってない頭を必死に動かしながら起き上がる
フードは……取れてないか…
『……何で僕と入出は無事な訳?』
あんな高さで落ちたはずなのに僕と入出は無傷
流石に下にマットが轢かれてるとは思えないし…
「パン太郎が助けてくれたんです」
そう言う入出の視線は外にいる巨大なパンダに向いていた
あぁ、あの時のパンダか…
確かに、パン太郎って命名してた気がする
それにしても…何だろ…この臭い…
焦げ臭い…
僕は思わず袖を鼻に当てた
「これでクリアなのか…?」
忍霧がそう呟いた
まだ染色体は出てきてないからクリアしてないと思うけど
「でも、クリア後のアイテムが出てきてないわよ」
「『01染色体』だったか。…それに、なんだこの臭い…焦げ臭いような…。さっきまでこんな臭いしなかったぞ」
流石に火事じゃないだろうし…
何が原因なんだ…?
「火事じゃないわよね…」
そんなやり取りをしていると後ろから何かを開ける音がした
見てみると入出が掃除道具が入ってるロッカーを開けていた
「もう一度こっくりさんに呼びかけてみましょう」
GAME21 DON'T LOOK BACK→←GAME19 DON'T LOOK BACK
24人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:雪雅 | 作成日時:2020年12月29日 14時