決意 ページ13
引き続きAside
A母「A、私達の敵を打ってくれてありがとう。とても嬉しかったわ。でもね、悲しみや苦しみは何時か誰かが何処かで断ち切らなきゃいけないの。」
A「どういう事?」
A母「争いや憎悪から生まれるものは何も無い。貴女には、人の悲しみや苦しみを断ち切り、希望に変える人になって欲しいの。」
抱き締められている腕に一層力が籠る。
A「私なんかに出来るかな…?」
A父「お前なら出来るさ。」
久々に見る父の笑顔が眩しかった。
A「ポートマフィアの元幹部の私に、そんな資格有るの…?」
A母「本気で人を救いたいと思うなら、今迄傷つけて来た人の人数の倍の人数を救いなさい。其れが今のあなたに出来る最大の償いよ。」
A父「先刻言った通り、今すぐでは無い。お前のペースで、ゆっくりでも良いから頑張れば良いさ。傷付けるだけがお前の人生の全てじゃない。頑張れ。」
父の頭の撫で方は少し乱暴なのに、何処か安心する。之も昔から変わらない。私の大好きな頭の撫で方。
A「お父さん…お母さん…大好き。」
気付けば涙が零れ落ちていて、止まらなくなっていた。久々に感じた此の温もり、安心感、全てが私の中の“何か”を溶かした。
其れが何かは分からない。けど、私自身が下を向いて、後ろを振り返り乍ら歩いていたのは確かだ。
A「前向きに…私の歩幅で頑張れば良いの?」
A父・母「「勿論。」」
A「私…もう一寸頑張ってみるね。」
A父「それでこそAだ。」
A母「私達とは暫く顔を合わせる事が無いように、長生きしてね。」
A「うん!お父さん、お母さん、ありがとう!」
久々に心からの笑顔で笑えた気がする。
私がもう直ぐ七歳になると云う時に両親は奴等によって射殺された。然も、私の目の前で。
長年の憎悪ももう晴れた。遣りたい事も見つかった。
ポートマフィアを抜けるのは用意ではないが不可能ではない。何時か機会が有ったら、ポートマフィアを辞め、自分に合った仕事を見つけよう。
途端、周囲が謎の光に包まれた。
A母「もうお別れみたい。又ねA。頑張って。」
A父「あの世から何時でもお前を見守っているからな。応援してるぞ、A。」
温かい温もりと意識が次第に薄れ、私は又眩しい光に包まれた。
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マカロン - ご指摘頂けて大変有難く思っております。まだまだ未熟ではありますが、これからもより良い作品を書けるよう尽力致しますのでよろしくお願い致します! (2016年11月28日 21時) (レス) id: 88d69b25b4 (このIDを非表示/違反報告)
牡蠣(プロフ) - いえいえ、此方こそ突然失礼しました。 (2016年11月28日 20時) (レス) id: a7c2b6c73c (このIDを非表示/違反報告)
マカロン - 大変失礼致しました。早急に直します。訂正、ありがとうございます。 (2016年11月28日 20時) (レス) id: 88d69b25b4 (このIDを非表示/違反報告)
牡蠣(プロフ) - 太宰さんは絶対異能力は通じません。夢小説だとしても原作ルールは守ってください。注意失礼しました。 (2016年11月28日 19時) (レス) id: a7c2b6c73c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:マカロン | 作成日時:2016年11月28日 2時