死闘の対価 ページ11
太宰side
気を失ったAを抱き抱えてマフィア本部に急ぐ。
一旦Aを医務室に預けて治療を部下に任せる。
向かう先は一つ。首領の部屋。
太「首領、太宰です。」
森「やぁ、太宰君。君が訪ねてくるなんて珍しいね。如何したのかね？」
太「今回の件についてですが、何故Aを抗争に参加させる必要があったのですか？」
森「実はね、Aちゃんから頼まれたのだよ。」
太「Aから！？」
森「今回の抗争で必ず敵の長の首を取って帰るから、自分に闘わせて欲しい。とね。」
太「そんなことAは一言も…！」
森「私だけが知っていた事だからね。Aちゃんの中にも、未だ深い憎悪の感情が残っていた訳だ。でも、彼女は今回その恨みを晴らせた。戦果も挙げた。実に元幹部として誇り高き偉業だよ。」
太「首領はAが傷つくのを分かっていて、敢えて了承したのですか？」
森「太宰君、彼女は止めて聞くような子だったかね？例え首領の私が言っても彼女は絶対に止まらなかった。だったら、止める必要性なんて無いのではないかね？｣
太「っ…仰る通りです。失礼します。」
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首領の部屋を出て医務室へ向かう。
何処へも向けられない怒りと、遣る瀬無さで胸が一杯だった。
医務室に着くと織田作がいた。
太「織田作？如何したんだい？」
織「Aが重傷と聞いてな。命に別状は無いそうだ。」
太「良かった…。」
織「お前のそんな顔を見るのは初めてだ。」
太「え？私どんな顔してる？」
織「とても安心した顔だ。一気に緊張が解れた様な顔をしている。」
太「今までに無い位、私は今安心してる。A…君って人は、何て無茶をしてくれたんだ。あの時心臓が止まるかと思ったよ。」
普段は絶対に撫でさせてはくれないAの頭を撫でる。サラサラした長い髪が指の間から零れ落ちる。
窓から差し込む夕暮れの陽の光がAの髪一本一本に反射して輝いて見える。
太「Aの髪に触ったのは初めてかも。迚もサラサラしてる。織田作もどう？」
織「済まない太宰。俺は前にAの頭を撫でた事が有るから知っている。」
太「えっ。」
迚も申し訳なさそうな織田作に逆に申し訳なくなった。
A自らの意思で申し込んだ抗争でも、対価がこれじゃああんまりだ。
早く目を覚ましておくれ、A。
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マカロン - ご指摘頂けて大変有難く思っております。まだまだ未熟ではありますが、これからもより良い作品を書けるよう尽力致しますのでよろしくお願い致します！ (2016年11月28日 21時) (
レス) id: 88d69b25b4 (このIDを非表示/違反報告)
牡蠣(プロフ) - いえいえ、此方こそ突然失礼しました。 (2016年11月28日 20時) (レス) id: a7c2b6c73c (このIDを非表示/違反報告)
マカロン - 大変失礼致しました。早急に直します。訂正、ありがとうございます。 (2016年11月28日 20時) (レス) id: 88d69b25b4 (このIDを非表示/違反報告)
牡蠣(プロフ) - 太宰さんは絶対異能力は通じません。夢小説だとしても原作ルールは守ってください。注意失礼しました。 (2016年11月28日 19時) (レス) id: a7c2b6c73c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：マカロン | 作成日時：2016年11月28日 2時
