Story 47 ページ48
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あれからハリーは無事に目を覚まし、 医務室を出た時には彼を見ようと多くの生徒が押し寄せたりした。
この夜は学年度末パーティ。スリザリンが七年連続で寮対抗杯を獲得したお祝いに、スリザリンの蛇を描いた垂れ幕が大広間の天井に飾られていた。
マクゴナガル先生がグラスを鳴らし、生徒たちの話し声がやむとダンブルドア先生が立ち上がった。
「また１年が過ぎた。今年の最優秀の寮を表彰したいと思う。では、得点を発表しよう。
第四位グリフィンドール、三一二点。
第三位ハッフルパフ、三五二点」
一位はもしかしてスリザリンかな。砂時計見てきたけど一番多かったし。
沈んだ様子のグリフィンドール生たちを見つめながらAはぼんやりと考えた。
「……第二位はレイブンクロー。得点は四二六点」
あれ？ 確かさっき見た時は三七六点だったのに、五十点増えてる。
なんだか分からないけど嬉しかったのでAは一緒に喜んだ。
「そして、第一位は四七二点で、スリザリンじゃ」
予想通り、スリザリンのテーブルから嵐のような歓声が上がった。他の寮、特にグリフィンドールの寮生は悔しそうな顔をしている。
「よしよし、よくやった、スリザリンの諸君。だが、最近の出来事も勘定に入れなくてはなるまい。ギリギリで得点をあげた者がいる。まず、ハーマイオニー・グレンジャー。冷静に頭を使って見事仲間を危機から救った。五十点」
沈みきっていたグリフィンドールのテーブルから拍手が起こる。
「次に、ロナルド・ウィーズリー。ホグワーツでも近年まれに見るチェスの名勝負を披露してくれた。五十点」
これ、どういう展開？ もしかして、次に呼ばれるのは……。
「そして、三人目はハリー・ポッター。その強い意志と卓越した勇気をたたえたい。そこでグリフィンドールに六十点」
それまで以上に大きな歓声が上がった。
これでスリザリンと同じ点数になった。ひょっとして同列一位かな？
拍手しながらAが思った時、ダンブルドア先生が続けた。
「最後に。敵に立ち向かうのは大変勇気がいることじゃが、友達に立ち向かうのはもっと勇気がいる。その勇気を称え十点をネビル・ロングボトムに」
グリフィンドールのテーブルから歓喜の声が上がり、スリザリンの生徒たちは呆然としていた。
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作者名：闍弥嵩 李 | 作成日時：2020年1月2日 17時
