Story 13 ページ14
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階段に集められた生徒たちに背の高い厳格な顔つきをした魔女のマクゴナガル先生が組分けの儀式について説明を始める。分けられる寮はグリフィンドール、ハッフルパフ、レイブンクロー、スリザリンの四つだった。
「学校にいる間は寮があなた方の家です。良い行いをすれば寮の得点となり、規則を破ったりすれば、減点されます。学年末には最高得点の寮に優勝カップが渡されます。……では、まもなく組み分けの儀式を始めます」
マクゴナガル先生が一旦その場を離れた時、ブロンドの髪の男の子が話しかけてきた。
「本当なんだ？ 汽車で聞いた話。ハリー・ポッターとその妹がホグワーツに来たって」
「ハリー・ポッター？」生徒たちがざわめく。
「こいつはクラッブ、ゴイル」男の子はまず側にいたがっしりとした体格の二人の男子生徒を紹介してからハリーとAの前に来て名乗る。
「僕はマルフォイ、ドラコ・マルフォイだ」
そこで吹き出したロンをマルフォイは見逃さなかった。
「僕の名がおかしいか？ 君の名前は聞くまでも無いな。赤毛に、このお下がりのローブ。ウィーズリーの家の子だろう。魔法族にも家柄の良いのと、そうでないのがいるんだ」
険悪な雰囲気にAがおろおろする中、マルフォイは続ける。
「付き合う友達は選んだ方がいいよ。僕が君たちに教えてあげよう」
「いいよ。友達なら自分で選べる。」
差し出された手を反射的にAが取る前に、ハリーがきっぱりと言った。
男の子はまだ何か言いたそうにしていたが、そこにタイミングよくマクゴナガル先生が戻ってきた。
「準備は出来ました。来なさい」
大広間に足を踏み入れると不思議な光景が目に飛び込んできた。空中に浮かんだ何千もの蝋燭が上級生たちの着席する四つの長テーブルを照らし、天井を見上げれば夜空が広がっていた。
「空じゃなくて天井よ。魔法で夜空みたいに見えるだけ。『ホグワーツの歴史』という本に書いてあったわ」
ハーマイオニーの声が聞こえたが、とても作り物とは思えなかった。
魔法使いの被るようなとんがり帽子の前で止まる。組分けの前に、上座の中央に座っていたダンブルドア校長が立ち上がって注意事項を言った。
「一年生の諸君、暗黒の森は立ち入り禁止じゃ。生徒は決して入ってはならぬ。それから、管理人のミスター・フィルチからも注意事項がある。右側の三階の廊下には近寄らぬこと。そこには恐ろしい苦しみと死が待っている」
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作者名：闍弥嵩 李 | 作成日時：2020年1月2日 17時
