Hoffnung (ページ43)

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声のした方を見てみると

大切な幼馴染だった

｢ｯ涼太…!｣

宮舘が渡辺を抱きしめる

渡辺は更に泣き叫ぶ

宮舘も近所の人達と同様なんの騒ぎだと家を出てみればそこには大切な幼馴染の家が燃えている光景が

急いで家族の無事を確認すれば両親は亡くなって息子だけが生き残っていると

事情を話して警察に案内してもらい渡辺のもとに行けば

目が真っ赤で弱々しい姿の渡辺がいた

宮舘と渡辺は家はそこまで近くはなかった

だが、生まれた病院が一緒で

幼稚園が同じで

双子を同時に好きになって

小学校が一緒で

家族ぐるみで仲が良かった

一緒に遊びに行ったり、お泊りもしたときもあった

いつも片方に何があれば片方がその悩みを聞き出して解決させる

そうやってずっと支え合ってきた

こんなこと起こるなんて誰も思わなかった

渡辺が泣き叫びながら父さん…母さん…と声を出す

その姿はあまりにも悲惨だった

ああ、何故幼馴染がこんな目に合わなきゃいけないのか

宮舘は犯人を憎んだ

それからは渡辺は施設に送られるはずだったが

宮舘の両親が養子にならないかと渡辺に言った

せめて何かしてやれないかと家族で考え決めたことだった

渡辺はほんとにいいのか?と申し訳なさそうに聞いてきた

もちろんいいよ、大切な幼馴染の為だからと宮舘が真剣に言うと

渡辺は少し微笑んだ

あまりにショックが大きかったのか

渡辺は感情を表に出さなくなった

家に来てからはもう家族同然だからなんかあったらいつでも言ってねと宮舘の両親は言った

…ありがとうございますと渡辺は少し嬉しそうだった

そこからはいつも通りだった

でも、月1で渡辺が目を腫らして起きてくる時がある

そんな時はならべく寄り添って少しでも負担が減ればと宮舘は心がけた

…また悪魔が忍び寄ってきた

渡辺と宮舘が家で留守番している時、警察から連絡が来た

宮舘の両親が事故で亡くなったと

宮舘は冷静に受け答えした

でも、渡辺は見抜いていた

電話機を持つ手が僅かに震えていた

何かあるということは察した

｢涼太、何があったの｣

｢…両親が事故で亡くなった｣

そう言うと宮舘はポロポロと涙を零す

そんな宮舘を渡辺は抱きしめる

宮舘は静かに泣く

それからはタクシーで病院に行った

両親が二人揃って横に寝ていた

宮舘はそんな姿を見てまた涙を流す

そんな宮舘を渡辺が背中を撫でる

…葬式も何もかもあっという間に終わり

家に取り残された2人

そんな時だ