Hoffnung (ページ27)

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やったでやんす～!と騒ぐ佐久間を止める

｢一応怪我してんだからな｣

もたれてもいいぞと告げて

｢あはは、ラウールに怒られちゃうでやんすね～｣

と言いながら体を委ねる

ごめん、今回は俺も悪かったと苦虫を噛んだかのような顔をする岩本

照は何も悪くないでやんす～俺の注意不足だから!

と何故かピースサインをする

｢ﾌﾌｯ早く戻ろうか｣

そこら辺にあった布を傷口に結び、佐久間を支えながら部屋を出る

岩本と佐久間が仲間の所に着いた時にはほとんどの奴が倒れていた

1人だけ阿部に生け捕りにされていたのだ

戻ってきたでやんす～!と岩本に支えられながらも元気よく喋る

すると、物凄い形相でこちらに向かってくる人物が

お察しの通りラウールである

｢佐久間君!?何これ!｣

その声にみんなが何があったのかと群がってくる

｢いや～、やられちゃた～｣

ヘラヘラ笑う佐久間

｢ごめん…今回は俺も悪かった｣

頭を下げて言う岩本

反省しているようだ

｢…いいですよ、とにかく早く帰りましょ!!｣

とみんなを急かす

｢はいはい、じゃあ帰ろっか｣

そう深澤がいいみんな車に向かう

今回の運転はなんと渡辺だ

照、疲れただろと珍しく気を使って

それが嬉しくて思いっきりニヤニヤする

なんか気持ち悪いぞと若干引かれてしまう事があったが

ラウールは佐久間にべったりだ

大丈夫?痛くない?なんかあったらちゃんと言ってね?と念を押しまくる

今のところは大丈夫～といつもの佐久間よりは少し元気のない返事

他のメンバーもそわそわしている

何故なら佐久間は普段怪我をしないのだ

戦闘中はまるで周りに重力がないかのようと言われている通り

大抵の攻撃はかわしていくのだ

阿部なんてじっと佐久間を見つめている

佐久間は気づいていないようだ

家についた途端一番に家に入るラウールと佐久間

早くここ座ってください!とラウールに急かされながら座る

どうせ久しぶりだからって調子乗ったんでしょ笑と苦笑いの深澤

もう一気にプライベートモードだ

阿部と宮舘は渡辺に乗せてもらい、本部に生け捕りを渡しに行った

まあ、そうでやんすけど～と佐久間は拗ねる

あれだけ、怪我には気をつけてって言ったよね?

ラウールにとても怖い笑顔で言われた佐久間は素直にｼｭﾝｯとなる

佐久間君ほんまに大丈夫ですか～と向井が話しかける

岩本は深澤に少し注意されてる

目黒は椅子に座って光景を眺める

ここの住人はほんとにいい人だ

改めてそう思った