長く愛おしい距離 ページ10
「急にどうしたンだい?連絡も無しにさ…」
「何でも無いよ…只、逢いたくなった…じゃ駄目かな?」
「そうかい…妾もだよ…」
久しぶりの温もり、香り、声色、その全てが愛おしい……
「向こうの生活はどうだい?」
「平和だよ。和で静かだし、多少の揉め事はあっても争いは無い……診察なんて風邪と擦り傷の手当くらいしかやってないよ。良い意味で暇な日々を過ごしてるよ」
「こっちは襲撃されたり何なりで忙しいってのに、呑気なもンだねェ…」
「フフッ、まぁね。でもお陰で、逢いたいって気持ちは募ってく一方だよ」
「アンタなら逢いたきゃ何時でも逢えるだろ?」
「そうだけど、毎晩向こうを空ける訳にはいかないよ。いくら信子が居てもね」
「ふぅン…」
じとりとした目で寛を睨む晶子。どうやら、寛の口から出た他の女の名前に反応したようだ
「なんだいその目は?」
「別にぃ」
「フフッ、信子は診療所の看護師さ。変な気も起こした事も無いよ」
「だって」と続け、晶子の首筋に顔を埋める。
「こんなにも愛おしい妻が居るんだから…」
「……寛」
晶子は振り返ると、顔を上げた寛と目が合う。
解っていた…
寛と目を合わせたら、止められなくなる事なんて…
でも、今はそれで構わない
導かれる様に唇を重ね、身体を密着させる。
今は只、愛しい人に抱かれたい
逢えなかった日々を埋めるように…
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∞色(プロフ) - 白さん» あわわわわ!ありがとうございます!外したつもりでいました(汗)気を付けます!御指摘ありがとうございました! (2016年12月2日 0時) (レス) id: d84928d06e (このIDを非表示/違反報告)
白 - 「オリジナルフラグ」が立ったままになってしまっていますよ。尚、二次創作は「オリジナルフラグ」の対象ではないので、外していただければと思います。 (2016年12月2日 0時) (携帯から) (レス) id: d9d0dd6f99 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:∞色 | 作成日時:2016年11月27日 23時