隙間影 ページ19
「此奴が……」
「そう、爆弾魔だよ。まぁもう意識は無いけどねェ。それより、敦は大丈夫かい?」
「川に落ちたけど、岸に向かって泳いでたから大丈夫だと思う…でも心配だから早く助けに行こう」
姉が頷いたのを見て、籌三郎は電車の行く先を見据えた。次の駅で停めて、中島の下へと向かわなくてはならない。ここで停めてもいいのだが、駅も近いし降りるまでが面倒という本音もある(怒られるかな?)。
姉が探偵社に電話しているのを確認すると、爆弾魔へと目を向けた。
『此奴……姉さんに怪我させやがった…』
姉の服の焼け具合と肌が綺麗さからして、異能力を使わなくてはいけない程負傷させられたのか…
今すぐにでも殺してやりたい……
姉の異能力、“君死給勿”は瀕死にならないと使えない。使えばどんな傷も綺麗に治せるとはいえ、誰がどう見ても美人な分類に入るであろう姉を爆弾という武器でそこまで追い込んだのだこの男は…
姉は命は奪わない。医者だから、殺したりなんてしない。戦いの中に身を置いているとしても、相手が悪人だからとしても決して殺しはしない優しい心を持っている。そんな姉が大好きで、そんな姉を愛している。弟として…
幸せそうに寝ている爆弾魔こと梶井基次郎を、本来なら電車から放り投げるなり切り刻んでバラバラにしてミンチにしてその肉を……
『ドンドンワタシに近づいてきているネ…』
「っ!」
また、嫌な過去を思い出してしまった…
誤魔化すように梶井の尻に一発蹴りを食らわせる。
「ギャンッ!!」と短い悲鳴を挙げながらも意識は戻らなさそうなので放置、今は電車を駅に向かわせることが大事だ。
駅に入ると適当に電車を停め、ドアを開かせる。雪崩のように降りていく乗客達に紛れ、姉と共に駅を後にして中島の回収に向かった。
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∞色(プロフ) - 白さん» あわわわわ!ありがとうございます!外したつもりでいました(汗)気を付けます!御指摘ありがとうございました! (2016年12月2日 0時) (レス) id: d84928d06e (このIDを非表示/違反報告)
白 - 「オリジナルフラグ」が立ったままになってしまっていますよ。尚、二次創作は「オリジナルフラグ」の対象ではないので、外していただければと思います。 (2016年12月2日 0時) (携帯から) (レス) id: d9d0dd6f99 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:∞色 | 作成日時:2016年11月27日 23時