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優「おい、大丈夫か？」
そう聞くとアイツは、何も言わずに俺の顔をガン見してくる。
なんか言えよって思ったけど、そいつの膝に目が行った。
走ってて倒れたのか結構痛そうな傷だった。
優「...立てるか？」
そう聞くとアイツはゆっくりと立ち上がった。
はぁ。しょうがない...
俺はアイツの腕を持ち上げて、自分の肩にそいつの腕を回した。
優「樹、ちょっと頼んだぞ。」
樹「え、あ、はい！」
後は樹に任せて、俺はゆっくりと歩き出した。
思ったけど俺、コイツ支える必要あんのか...？
多分俺より10センチくらい高い...
なんかムカつく。
とりあえず保健室の先生に引き渡してすぐに戻ろう。
そう思ったが...
優「.....いない...な？」
見事に保健の先生はいなかった。
クソぉぉぉ！！！最悪だ...
とりあえずその辺の椅子に座らせ、俺は当たりを物色し始める。
絆創膏と消毒液を見つけ、あいつの前の椅子に座る。
何だこの空気.......気まずすぎる.....
何でこいつは一言も喋んねーんだよ.....
どんだけ俺のこと嫌いなんだ。
俺は何も言わずにアイツの傷口に消毒液を垂らす。
突然のことでビックリしたのか、一瞬アイツの体がビクッとなった。
なんだかいい気味だ...ｸｸｸ笑
優「はい！終わり！」
絆創膏を貼った上から軽くペシッと叩いて、処置が終わったことを示す。
いや、何も言わねぇーのかよ！！！
ありがとうございますの1つくらい言えよとイライラしていたが....
ん？何かコイツ、顔が赤い...？
そう言えば怪我したのはただ単に転んだわけじゃない。倒れた拍子に怪我をしたのだ。
そう言えばアイツを抱えている時、少し体が熱かったような....
それによく見れば、目の下に少しだけクマがあるように見えた。
優「お前、熱でもあんのか？」
俺は何も考えることなく自分の手をアイツのデコに当てていた。
あ、やってしまった。
何やってんだ俺....
確かにアイツのデコは熱かったが、すぐにその手をどけようとすると...
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作者名：のぞみ
| 作成日時：2019年11月28日 13時
