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優「あれ？松村....見学か？」
みんなが、グループごとにダンスの振りを考えている中で、ポツンと壁に背中をくっつけて体育座りをしいる。
彼の手には本が握られていた。
一言見学と言ってくれればいいのに....
そう思いながら俺は彼の元に近づいた。
優「おい、松村！大丈夫か....？」
彼は生まれつき少し身体が弱いと聞いている。
松「....はい。」
そう答える彼はやはり元気がなくて、体調が悪そうだった。
俺は松村の横に座って、彼と同じ体勢をとった。
優「何の本、読んでるんだ？」
彼が読んでいる小説を覗き込むようにして見る。
彼は少し驚いた顔をしていた。
北「別に....」
優「お前は秘密主義なのか...笑」
そう言ってフッと笑ってみせた。
慎「ちょっとちょっとちょっとーーー！！！！」
体育館中に物凄い大きな声が響いた。
ドンドンドンドンドン！！！！！！
地面が揺れる。
慎「ゆうごっちー！ずるいっ！！！！」
やはり慎太郎か....
優「いいじゃねーか！」
慎「俺も北斗と話したいよ〜(泣)」
優「話せばいいだろ？」
慎「だって北斗....俺が話しかけるとどっか行っちゃうんだもんっ....！」
優「それはお前がしつこいからだ！っていうかダンスは完成したのか？」
慎「あったりまえよ！北斗！今から見せるからちゃーんと見てるんだよ？♡」
そう言って体育館の中央に突っ走っていった。
松「......」
北斗は無言でその様子を見つめていた。
優「....松村はさ、慎太郎のこと嫌いなわけ？」
素朴な疑問が浮かんだ。
北「嫌い.......じゃない。」
ほう、こりゃ驚いた。
優「じゃあなんで仲良くしないんだ？」
北「......仲良くしてやっぱりつまらないって思われるのが嫌....だから。俺なんかと仲良くしたいなんて思う人....きっと誰もいない....」
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作者名：のぞみ
| 作成日時：2019年11月28日 13時
