貴方は愛を誓いますか？【SLH】【antsa】【短編集】

・続き(RYO) ページ17

｢りょーくん！お昼ご飯出来たよー！｣

R｢今行くー！｣

あれから数年。俺は初恋の人に告白よりも先に
プロポーズをしてしまうというとんでもないこ
とをしてしまった。それが今、本当に結ばれる
なんてあの頃は思ってもいなかった。

R｢待って美味しそう！お腹空いた！！｣

｢あははっ、お仕事頑張ったもんね！｣

疲れきった俺の体を優しく包み込む。その温も
りを感じるだけでも幸せだなぁって。

｢花嫁修行して正解だったかも笑｣

R｢まぁ今じゃ、名字も一緒だからね！｣

あれから結婚して、名字も一緒になって…。俺の
先生だったのが、まさかの奥さんなんだよ？

｢福重Aだから！｣

花が咲いたかのような笑みを浮かべるAの
姿に、俺の心が幸せで満たされる。

R｢Aー！｣

｢わっ！待って危ないよっ？気をつけて？笑｣

嬉しくて、思わずAに後ろから抱きつくと
おかんみたいにめっ！ってされた。

R｢俺そんなに子供じゃなーいー！笑｣

｢りょーくんは、私からしたらいつでも子供！｣

R｢いつでもー？ほんとにー？｣

俺がニヤニヤしながら、あれの時はどうなの？
って耳元で囁けば、恥ずかしそうに頬を赤らめ
てそれとこれとは別なの！って言われちゃった

｢先生に手出したくせに、その余裕は反則！｣

R｢手出したって言い方やーだー！笑｣

手出したっていうのは事実なんだけど、A
本人に言われるとなんか抵抗がある…。

｢うそうそ笑 ありがとね、福重くん。｣

R｢…A先生も福重でしょ。｣

そっか！って満面の笑みを浮かべて、パスタを
丁寧にお皿によそるA。可愛い。




｢｢いただきまーす！｣｣

R｢うんま！やっぱAのご飯美味しい！！｣

ほんと、Aの料理って冗談抜きで世界一だ
と思う。それくらい美味しいんだよねぇ。

｢喜んでもらえて何より！｣

嬉しそうなAの姿も可愛いんです｡真剣に｡

R｢お昼ご飯一緒に食べると昔を思い出すね！｣

｢ほんと！懐かしいよね、この感じ。｣

毎日のようにお昼の時間は保健室に通ってたけ
ど、それとはまた違う楽しみがあるよね。

｢これから1人増えるんだもん。頑張らなきゃ！｣

R｢…ん？｣

Aの言葉に耳を疑う。え？1人…増える…？

｢お互い頑張ろうね、パパ？｣

R｢…俺が…パパ！？えぇ！？Aが…ママ？｣

｢うん。私がママで、りょーくんがパパ！｣

俺はAを抱きしめた。生徒だったのが旦那
さんに。旦那からパパに。俺、幸せ者だね。

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