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北「…え?」












玉「え、A?

みつ?

なんだ、2人も来てたの?笑」











いきなりの

お互いの登場に驚く両者。






そして少し目線を下げると

しっかりと繋がれた2人の指先…





分かっているのに

その指先が2人は恋人同士なんだ、って

苦しいくらいに証明してくる。











「…っなんだ、裕太も

ここでデートだったの?笑



智佳さん、

お久しぶりです…!」







精一杯私の口から出た言葉



…ねえ宏、私大丈夫かな?

ちゃんと今、笑えてる?








智佳「Aちゃん!

久しぶりだね、



裕ちゃんからよく

2人の話聞くから

なんか久々な気がしないな〜」








と笑うその顔は

正真正銘、裕太の彼女さん

本当に愛想が良くて綺麗で。









智佳「ほんとに仲良しだよね

3人は。笑」







ね、裕ちゃん?

と智佳さんが裕太に微笑みかける









少し耳を赤らめる裕太。


その光景は

どこからどう見ても2人は好き同士、

幸せそうなカップルで。











.











「裕太、

そんなに私たちのこと

喋ってるんだね

なんか意外だな〜?」






なにも考えられない。

全然頭が働かない。





改めて私が入る隙なんて

これっぽっちもないんだと思い知らされたようで、

頭が真っ白になっていく。







愛想笑いすらできているのかどうか

自分ではわからない。









北「…俺ら邪魔しちゃ悪いし

この後予定あっから、

まあ行くわ笑」









玉「はいはい、笑

じゃあまた後で



…A、みつのセンス

少しは疑った方がいいよ?」








北「うっせーな、

お前は黙ってデートしとけ

まったく笑」









智佳「ふふ、

Aちゃん北山くん、またね?」









「…あ、はい!

2人とも楽しんで!」










横を通り過ぎていく、手を繋いだ2人。






去り際に裕太が

耳元で、明日

ハンバーグがいいな、

そんな能天気なことを言っていた







私の気持ちに

全く気づかない裕太に

今日ばかりは少し苛立ちも覚えていた。






でもそれ以前に、

カップルの2人を見てしまったから。






現実を突きつけられて

何も悪くない智佳さんに対して

ネガティブな気持ちを抱いてしまっている自分に

どうしようもなく苛立っていた。







北「A、

このあとさ





…海行こっか」

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作者名:きなこ | 作成日時:2016年10月7日 1時

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