そらとユーフォ二ウム

bellicoso ページ29

「そらそら！一緒に座ろうよ！」

「うん、窓側でもいい？」

「うん！」


バスに乗り込む。舞が隣に座った。



「ねえ美里ちゃん、隣いい？」


真弓が中山先輩の隣に座ろうとするが、中山先輩は一瞬たじたじとした。


「あ、えっと・・・いいですよ」

「ありがとう」



「は〜ん、美里先輩、将也と座りたかったのかな」

「そうかもね。でも将也先輩はもう百華先輩と座ってるみたい」

「そうだねー。」


透けて見えるような恋心だ。


「光基、僕のクリーニングペーパーどこに入れた？」


小山先輩は、怒ったように柳先輩に話しかける。


「へ？あー、置いてきたかもな」

「もう！着いたら貸してよ！」

「分かったよ。じゃ、またな！・・・英人、俺窓側の席で頼む！」

「え」


小山先輩の表情が一瞬だけ悲しそうだった。


「ん？」

「いや、なんでもない！本番でリードミスしろバカ！」

「貸してやるって言ってんのに、どうしてそんな怒ってるんだよ！？」


こちらも、感情が態度に出ている。

結局、小山先輩の隣には本田先輩が座る。


「ごめんね、光基はバカだから」

「いえ！光基の隣なんて嫌ですから！」

「ははは・・・」

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