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ドン！ドン！と鼓膜を叩く破裂音に、自然とすっかり日が落ちた空へと顔を上げた。赤、青、緑、桃、と綺麗な大輪を空に咲かす花火とやらに思わず、ほぅ、と息が漏れた。
sha「おっ、あそこイルマの魔具研やん。Aも一緒におるな」
shp「昨晩の特大花火効果で大盛況ですね」
sha「さすが俺のライバル」
shp「……」
魔具研のエリアの周りに出来た沢山の人だかり。その中心にいるのは魔具研の1年3人と、そしてAさんたちのサリバン一家。
皆に拍手や声援を送られる彼らを見て、フンスと鼻の穴を膨らまて胸を張るシャオロンさんを見て、俺は思わず口をつむぐ。
最近、ずっとずっと疑問だった。
何で彼はこんなにも前向きなのだろう。何で彼は平気な顔をしているのだろう。何で──
shp「シャオさん…イルマくんのこと…悔しくないんですか？」
sha「え？」
shp「イルマくん、また人気になったじゃないですか。シャオさんだったらもっと悔しがると思ってたんですが。我々師団の活動にしてもそうですし…最近妙に吹っ切れてるというか…Aさんに対する妬みも以前ほどないというか……」
一気に吐き出した疑問。そんな俺の疑問を聞いたシャオロンさんは、特に怒るでもなく静かに腕を組んで前を向いた。
sha「ん〜…ここまでくるとら悔しいというか……純粋に“イルマすげーなぁ”って思ってさ。あ、誤解すんなよ！
shp「やり方…ですか」
sha「最近思うねんな、俺一人じゃ全然イルマと張り合えへんけど……」
“我々師団の連中といっしょやったら、いつか俺も主役になれそうな気がするねん”
花火をバックに、やけに清々しい笑顔を浮かべて放った彼の言葉。
shp「主役……？」
sha「そ！なんでもないアホな悪魔たちが
shp「なるほど…」
やけにストンと胸に落ちたシャオロンさんの言葉に、俺はただただ呆けるしかなかった。まさか彼が、そんな事を考えていたなんて。
呆気にとられて俯く俺に、シャオロンさんは「で？」とニヤニヤと口を開いた。
sha「お前はどうなんねんショッピ。なんかやりたいことあるんとちゃうか？」
shp「僕の野望は…」
野望…野望、か──…
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ねむ - 連載時期からずっと読んでいました。今でもこの作品が1番大好きなのでいつか更新されたらいいな〜と思い読み返しています。続編いつまでもお待ちしています。 (2023年2月14日 5時) (
レス) id: 684d7a9448 (このIDを非表示/違反報告)
ゆななぁ - この作品とっても好きです！続編楽しみにしています！！！ (2022年8月7日 21時) (レス) id: e0b9b0f844 (このIDを非表示/違反報告)
蛇狐(プロフ) - 海の幸さん» 随分と期間が空いたお返事になって申し訳ありません。またゆっくりと更新を再開していくつもりですので、お時間がある時にでもゆっくりとまた読んでやってください。コメントありがとうございました！ (2022年7月16日 9時) (レス) @page50 id: 6f471a4801 (このIDを非表示/違反報告)
海の幸(プロフ) - 初コメ失礼します。自分は語彙力が無いので上手く言葉に出来ませんが、この作品が本当に大好きだという事が伝われば幸いです。通知が来る度に、はしゃぎながら読んでいました。この作品を見つける事が出来てとても嬉しいです。お体ご自愛下さい。続編楽しみにしてます。 (2021年8月3日 16時) (レス) id: 773012e340 (このIDを非表示/違反報告)
蛇狐(プロフ) - ルルーシュさん» 1番！？凄く嬉しいです…ありがとうございます！のろのろと本当におまたせしていただく形になってしまう更新ですが、これからも頑張っていこうと思います！改めてありがとうございました！ (2021年8月3日 16時) (レス) id: 6f471a4801 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蛇狐
| 作成日時：2021年3月11日 18時
