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ﾌﾞﾙ「試験は至ってシンプルだ。ここからゴール地点である谷底の旗までタイムを競う」
スタートからゴールまでの簡単な地図が描かれたボードをコツコツ叩きながら先生は説明した。ふむふむと頷きながら説明を聞いていると、隣のトントン君が「先生〜」と手を挙げた。
tn「飛行試験は本来個人戦だって聞いたんですけど、今回は何でペアで……？」
ﾌﾞﾙ「安全への配慮のためだ」
先生の話を聞くに、どうやら例年のコースが危険区域となってしまったようだ。そのため、その危険区域に侵入しないようお互いを監視するためにペアを組ませたとのこと。
私は自分の今回のチームメイトをチラリと見る。
白目を向いて呆けるシャオロン君に、キョロキョロと辺りを見回す問題児ゾム君。
うーん、不安でしかない。
そんな思いが顔に出てしまっていたのか、トントン君が心配そうに私を覗き込んだ。
tn「ほんま大丈夫か？というか、どうすんよ……飛べへんやろA…」
『まぁ…大丈夫だよ……それに、らっだぁからコレ貰ったから、飛行に関しては問題ないよ！』
そう言って、両手で握りしめていた小さな箒をトントン君に見せる。彼は物珍しそうに箒を観察し、ツンツンと軽く啄く。
tn「はえ〜すっごい。こんなちっこいのに術式が埋め込まれとる……これどうやって使うん？」
『これ？えっとねー……えっと……………………』
これ、どうやって使うの…？
顔を青くして冷や汗を垂らす私を見てトントン君は「もしかして…」と震え声でこちらを伺う。
『え、えへへ…どうやって使うんだろ…』
tn「はあああ！？！？」
『ど、どどどどうしようトントン君！』
tn「お、おお落ち着け！大丈夫や、まだ試験は始まっとら──…」
パン！
ワタワタと2人で慌てふためいていると、渇いた音が鳴り響く。ハッと2人で音がした方へ顔を向けると、先生がスっと手を前に動かすのが目に見えた。
まずい…もしかして……
ﾌﾞﾙ「これより、試験を開始する！全員翼を広げたまえ。準備はいいかね……」
ヤバい…ヤバイヤバイ……始まっちゃう…！
皆がバッと翼を広げるなか、私はヒュッと息を吐いた。
ﾌﾞﾙ「用意……」
緊張が当たりを包み込む中、私は目をキュッと閉じて箒を握りしめた。
お願い…お願い…！
祈るように握りしめた手を額に持っていき心の中で呟く。
ﾌﾞﾙ「スタート！」
飛んで……！！
そう祈った瞬間、グンッと何かに体を引かれた。
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天谷(プロフ) - 甲殻類様のイラストめったゃ好きです小説も面白いです頑張ってください (2021年4月27日 22時) (携帯から) (
レス) id: 598bb1266d (このIDを非表示/違反報告)
蛇狐(プロフ) - 涼さん» お、お恥ずかしい……！ご指摘ありがとうございます！下手に馬鹿を晒さずに済みました…笑 ありがとうございます！別の方がもう少し落ち着いたらこちらとバランスよく更新していく予定ですので、もう暫し待っていただければ幸いです。 (2020年8月12日 0時) (レス) id: a06b5d42fa (このIDを非表示/違反報告)
涼(プロフ) - 続編もすごく楽しみながら読ませて頂いてます…！72話の部分で『ちんとんかん』と書かれていますが、正しくは『頓珍漢(とんちんかん)』だと思います！細かいところをいちいち、すみせん…！無理のないように、自分のペースで更新頑張ってください！楽しみにしています！ (2020年8月11日 21時) (レス) id: 5cac8d186e (このIDを非表示/違反報告)
蛇狐(プロフ) - ゆきなさん» 魔ｄ！原作がまだバトラパーティーなので何とも言えませんが...是非イルミちゃんと夢主ちゃんとで一緒に躍らせたいですね..！有難うございます、ちょっと性癖詰めましたｗ (2020年8月9日 19時) (レス) id: ba8f57988d (このIDを非表示/違反報告)
ゆきな(プロフ) - 推しが尊い…ｱｸﾄﾞﾙの時どうなるかな？zmさんが横抱きにして血を吸う？所がなんかﾆﾔﾆﾔしました！ (2020年8月9日 4時) (レス) id: e7791cc44f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蛇狐
| 作成日時：2020年6月9日 21時
