造反 ページ30
先程の尾形の言葉で正気ではいられなくなったAは、木に括り付けられている男を諦め、新しく来た2人組へと方へ向かった。
小柄な男は銃を構えており、危険だと判断したため驚いて突っ立っているもう1人の男の方へ行った。
勢いよく向かって行き太ももに銃剣を刺す。
それを見ていた月島もAに銃剣を突き刺すが、避けられ、足で蹴りを入れられてしまった。蹴りを入れられた月島は遠くへ飛んでしまったが上手く受身を取ることができた。あの避け方と蹴りは素人の動きではない。記憶を取り戻したのか？と月島は一瞬疑ったが記憶があるならば鯉登を攻撃するはずない。と判断し、記憶はまだ戻っていないのだろう。
そうして鯉登の足を刺したAはそのまま逃げてしまった。怪我を負った鯉登も追いかけることが出来ず、月島もAを諦め、鯉登の応急処置に取り掛かることにした。
鯉登は足から倒れ込み刺された足を抑え、ぼーっとしていた。
尾形は逃げたAがどのように動くのかと気になり遠くから双眼鏡越しに見ているようだった。
月島｢鯉登少尉、大丈夫ですか、｣
鯉登｢……｣
月島｢あの人はまだ記憶を取り戻していませんでしたね、｣
鯉登｢おいはないも出来んやった…話そごたっことも沢山あったどん…｣
月島｢とりあえず鯉登少尉は動かないでください。｣
と、木に縛られた男の元へ向かう。
月島｢なんでここに居るんだ｣
男｢は、はぁ！！月島軍曹…！尾形に捕まってしまい、｣
月島｢なるほど、尾形上等兵か、｣
男｢それよりも鯉登少尉が、｣
月島｢あぁ、手伝ってくれ｣
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作者名：ハムカツ | 作成日時：2023年10月16日 19時
