崖落ち仲間 ページ27
尾形達に見送られながら別室へと連れていかれる。
尾形｢おい、変なことするんじゃねぇぞ。｣
家永｢んふふ、大丈夫ですよ。何もしません。｣
―――
｢どんな感じですか。｣
家永｢骨は治ってきていますが、傷口の糸が気になります。このままだと炎症を起こしてしまうかもしれません｣
｢もう1回手術ですか｣
家永｢はい。でも1時間もかかりませんよ。今でも構いません。｣
｢じゃあ今お願いします！｣
家永｢術後少し痛みますがすぐ収まりますので｣
―――
牛山｢お、嬢ちゃん起きたか。おーい、尾形！起きたぞ｣
視界がぼやけて天井を見つめている。すると顔の前にいきなり尾形の顔面がこちらを覗いてきた。
尾形｢おい、なんの手術をしたんだ。｣
家永｢抜糸です。あと消毒を｣
尾形｢……嘘をつくな｣
家永｢…。ここまでは本当ですよ。少し骨を見させて頂きました。中は肩甲骨と上角という部分がワイヤーで固定されていました。それだけです｣
尾形｢本当か？｣
家永｢はい。貴方のその傷も消毒しましょうか？｣
尾形｢いや、いらん。｣
家永｢そうですか、残念です。｣
尾形｢この傷は案外気に入ってるもんでな。｣
家永｢気に入る？｣
尾形｢あぁ。崖落ち仲間、とでも言うべきか｣
━━━━━━━━━━━━━━━
家永｢おはようございますAさん。朝食の準備がもう終わっておりますので着替えたらこちらに｣
｢あぁ、ありがとうございます｣
家永｢それと、その髪の毛まとめてあげましょうか？｣
｢良いんですか？｣
家永｢はい。その代わり髪の毛を……｣
―――
家永｢こんな感じでどうですか？｣
と鏡で見せられたのはきれいにお団子になった髪だった。
｢わ！ありがとうございます｣
家永｢いえ、とんでもないです｣
｢すごい綺麗ですね｣
と尾形に見せたらどんな反応をするかなとワクワクしていた。心臓が飛び出そうだ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 61人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ハムカツ | 作成日時：2023年10月16日 19時
