知り合いの医者 ページ25
鯉登｢軍服を着ていないとなると捜索は難しいな。｣
月島｢やられましたよ。｣
鯉登｢やられた？｣
月島｢記憶をなくしたA軍医に尾形百之助が嘘を叩き込んでいるのでしょうね。｣
鯉登｢では第七師団の記憶はないということか！？｣
月島｢あったら軍服を着ているでしょう。｣
鯉登｢ではおいらんこっも……｣
月島｢そのことは鶴見中尉に任せましょう。きっと私たちには無理でしょうから。そしてもっと先に進みましょう｣
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足元には沢山の落ち葉が落ちており、歩く度にパリパリと音がなる。
尾形｢もう少し静かに歩けないのか｣
｢そっちだって音が鳴ってるくせに？｣
尾形｢お前は体が重いから足音が抑えられないのか？｣
｢はぁ！？なんでそんなんを言うのげにありえん！｣
尾形｢はいはい。何言ってるかさっぱりだ｣
｢何を！？｣と拳を握りしめる
広島弁は落ち着いてきたようだ。理由は前回同様尾形に何を言ってるか分からないとこっぴどく言われたからである。まだ少し訛りはあるだろうが……。そして、だんだんと記憶を取り戻しているからだろうか。その事に尾形は少しずつ気づいているようだった。
｢、最近寒くなってきましたね｣
尾形｢もう11月だ。雪も降り始めるな。｣
｢ですね。で、いつまで歩き続ければいいんですか？｣
尾形｢もうすぐだ。そこに知り合いの医者がいるんだが、背中の傷を見てもらえ｣
｢知り合い？本当に知り合いなんですか？｣
尾形｢うるせぇよ。｣
あぁ、このパターンはきっと会っただけで知り合いでは無いのだろう……。
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尾形｢早く入れ｣
といいガラガラと扉を開ける
｢、お邪魔します｣
と室内から溢れ出る猛者の気配に警戒しつつも足を1歩1歩と慎重に運んでいく。
尾形はこれを見て何か面白いようで後ろからニヤニヤとしていた。
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作者名：ハムカツ | 作成日時：2023年10月16日 19時
