梅ちゃん ページ23
｢父は…。｣
アシリパ｢なんでAのアチャが？｣
｢父は物好きな人で何事も恐れずに突き進んでいく人…だったはずです。アイヌの民族にもそうやって無理やり仲良くなって言ったのかも知れない｣
アシㇼパ｢だったはず？｣
尾形｢杉元、ちょっとこい｣
杉元｢あ?｣
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外
尾形｢Aに第7師団の事を何も言うんじゃねえぞ。｣
杉元｢わかってる。記憶が無いからだろ？｣
尾形｢あぁ。｣
杉元｢でも、戻す気は無いのか｣
尾形｢ないな。これが良い機会だ。｣
杉元｢何を企んでるんだコウモリ野郎｣
尾形｢さあな。記憶を取り戻したらAは前に戻ると思うか？｣
杉元｢前を知らないからそんなの知らねぇよ。だけど、Aさんの居場所は違うと思う。普通に生きて欲しい｣
尾形｢崖から落として傷をつけたやつが何を言ってんだ｣
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｢そんで…｣
アシㇼパ｢アチャ…｣
杉元｢アシㇼパさん。大丈夫？｣
アシㇼパ｢ちょっと外の空気吸ってくる｣
とAは昔のことを思い出し下を向きながら目を細め笑っていた。
杉元｢梅ちゃん…？あっ。｣
｢梅ちゃん？｣
杉元｢いやなんでもない！！｣
尾形｢はっこいつの惚れた女の事だな。｣
杉元｢いや！｣
｢会いとうなったんか｣
杉元｢ち、違ぇよ！｣
尾形｢何恥ずかしがってんだよ｣
｢会いたい人がおるのは羨ましい。思い出せんから。｣
杉元｢……｣
尾形｢おい。もうそろそろ行くぞ｣
｢はい｣
杉元｢Aさん。本当に｣
｢今更大丈夫ですよ。もう起きたことは元に戻せんけ｣
アシㇼパ｢もう行くのか？｣
｢ご馳走様でした｣
アシㇼパ｢気をつけるんだぞー！｣
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｢寒くなってきましたね｣
尾形｢…お前は人を殺して罪悪感のない人間がいると思うか？｣
｢…？探せばいるんじゃないですか？｣
尾形｢そうか。｣
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一方第7師団では……
鯉登｢夕張には居なかったな。｣
月島｢はい。まだ遠くに入ってないはずなので居ても岩見沢か、富良野あたりでしょうね｣
鯉登｢遠いいな。｣
月島｢行くしかありませんよ｣
鯉登｢……｣
月島｢どうしたんですか｣
鯉登｢もし、Aがおいらんこっを忘れとったら｣
月島｢大丈夫です。きっと思い出しますよ。私もA軍医に話したいことがありますし必ず見つけ出しましょう。｣
鯉登｢あぁ。
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作者名：ハムカツ | 作成日時：2023年10月16日 19時
