ペルカルｼ ページ22
｢アシㇼパ…？｣
尾形｢A。今は傷に…｣
｢あぁ、思い出した。さっきの父の言葉の意味…。アイヌのウイルク。そうだ。ウイルク。｣
尾形｢お前…｣
｢アシㇼパは？話がしたい…。｣
杉元｢…アシㇼパさん、出てきてくれ｣
何秒か経ったあとにゴソゴソという音と共に小さなアイヌの少女が出てきた。
｢…思い出した。アイヌの。｣
アシㇼパ｢なんで……｣
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アシㇼパ｢私の何が知りたい。｣
｢その目、見たことある。｣
アシㇼパ｢目？何言ってるんだ？｣
｢いやなんでもない。｣
アシㇼパ｢ところで、あれは毒矢だ…。知らない間に体全身に回ってしまうかもしれない。｣
｢毒矢ならもう死んどるはずです｣
アシㇼパ｢でも、｣
尾形｢おい、A早く行くぞ｣
｢次はどこに？｣
杉元｢待ってくれ！少し話がしたい、色々知っているようだし｣
尾形｢無理だ。Aは良くても俺は遠慮だな。｣
アシㇼパ｢じゃあ夕食を食べるだけは…｣
杉元｢そうだ！一緒に食べよう！｣
｢何を作るの？｣
アシㇼパ｢ペルカルｼとユクのオハウだ！｣
杉元｢…チタタプは…？｣
アシㇼパ｢今日はなしだ！昨日の残ったチタタプをどうにかしないとな！｣
｢ペルカルｼとユクって？｣
アシㇼパ｢しいたけだ！ユクは鹿肉でチタタプは肉団子のようにして食べるぞ！｣
尾形｢…｣
｢じゃあ、夕食だけでも食べていこう。話せるし…｣
尾形｢少しだからな。｣
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アシㇼパ｢これがペルカルｼとユクのオハウだ！！｣
杉元｢美味そー！｣
尾形｢…｣
｢どうしたの？変な顔して｣
とお椀に盛られた大盛りのしいたけを見つめていた。
｢もしかして…。しいたけが……。｣
と言うと尾形は箸でしいたけを集めこちらのお椀にぺっと箸で投げ飛ばすかのように飛ばしてきた。
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作者名：ハムカツ | 作成日時：2023年10月16日 19時
