長風呂 ページ18
久しぶりの風呂でゆっくりと浸かってしまい既に1時間はたってしまっていた。しまった。と思い急いで着替え風呂を出る。休憩所のような所では尾形が1人で座っていた。既に尾形の髪は乾いていた。
｢遅れてすみません…あれ？お風呂入んなかったんですか？｣
尾形｢どうして女ってのは長風呂なんだか｣
｢えぇ、尾形さんが早すぎだから……｣
と少し喋り部屋へと向かう。
尾形｢早く入れ｣
｢え、でも荷物が｣
尾形｢あ？俺の荷物だよ。｣
｢共用部屋！？｣
尾形｢あぁ。早く入れ｣
中には布団2枚と小さな机の周りに座布団が敷いてあるだけの和室だった。部屋を見渡している時ぐぅ〜とお腹がなってしまった。
尾形｢腹減ってるのか？｣
｢…まぁ、｣
恥ずかしさのあまり顔を背けてしまった。とても恥ずかしい。
尾形｢ちょっと待ってろ｣
と言い部屋を出ていく。
1人になってしまった。よく考えると何故病院にいたのか、何故何も思い出せないのか。不思議でたまらない。それも思い出せない自分がもどかしかったが考えれば考えるほど頭が痛くなった。だが大切な人がいたような気がして早く思い出したかった。
尾形｢ほらよ。白米だ。｣
｢白米と漬物なんて…どこから？｣
尾形｢余った飯を貰ってきた。早く食え｣
｢いただきます…｣
尾形｢なかなか美味いな｣
｢はい。…尾形さん。大切な人って｣
尾形｢気のせいだろ。｣
と話す前に言われてしまった。
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鶴見｢ほほう？Aが崖から落ち記憶喪失とは…。全部無駄になってしまった。｣
鯉登｢無駄…？｣
鶴見｢いや、なんでもない。君たちは引き続きAの捜索を頼む。尾形百之助から変な嘘を叩き込まれたら困るからな。｣
月島｢はい。｣
ふふふ。と不気味に笑っている鶴見中尉から突然水が垂れる音がして見てみるとまさかまた頭から｢変な汁｣が出ていた。鶴見はそんなのお構い無しに笑い続け水がポタポタと垂れて行く。月島は何をそんなに興奮しているのか。と疑問に思ったが何も言わずにそっとハンカチを渡した。
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作者名：ハムカツ | 作成日時：2023年10月16日 19時
