３０話【黒い怪物】 ページ42
エレンはふとクリスタの腰を眺めると
何か黒いひものようなものが
垂れ下がっているのに気づいた。
そのひもの先には
ナイフのように鋭く尖ったものがついている。
ライナーもアニも全く気づいておらず
エレンにだけ見ているのかもしれない。
エレンはクリスタの腰から出ている
そのひもをつかもうとすると
クリスタはパチンとエレンの手をたたく。
叩かれたその瞬間
時間がピタリと止まっている。
アニもライナーもそして海の流れまでもが
静止している。
辺りがシーンと静まり返り
沈黙が流れている。
「見てしまったようだね、エレン。貴方にはお仕置きが必要ね。どびっきり恐ろしい地獄を見せてあげるから」
そこにいたのは
クリスタという名の少女ではなかった。
瞳がまるくて大きく
黒い炎のようにぼうぼうに燃えさかり
口には鋭い牙が生えている
恐ろしい怪物がいたのだ。
その怪物は不敵な笑みを浮かべながら
「ケッケッケ」という下品な笑い声を
漏らしている。
その笑い声と共に黒い怪物は
霧のように消えていった。
すると周りの音がまた戻ってきて
何もなかったかのように
刻々と時間だけが流れていく。
「あれ？ クリスタはどこ行った？」
ライナーがアニに尋ねると
「部屋に戻ったんだと思うけど」と言って促した。
「それならいいのだが……」
ライナーが呟いていると
「鎧の巨人」が武器を持って帰ってきた。
その肩にはクリスタが乗っている。
「みんな、お待たせ。武器を持ってきたよ」
クリスタはこの知性巨人の手の中にある
立体機動装置とブレードを
アニとエレンに渡した。
ブレードは数え切れないほどたくさんあり
おそらく足りるだろう。
エレンはそんなことをも気にせずに
あの怪物について考えていた。
あれは一体何者で
どこから来たのだろうか？
そしてなぜクリスタに化けていたのか。
全てが曖昧すぎて
考えれば考えるほど
頭の中がごちゃごちゃに荒らされていく。
エレンはあの怪物の正体を
ぼんやりと思い描きながら
リヴァイの方へと歩んでいった。
アニと共に。
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ネフェルティティ(プロフ) - セラピスさん» いえいえ、そう思って頂けてうれしいです！ (2018年3月2日 21時) (
レス) id: c0238edf6e (このIDを非表示/違反報告)
セラピス - ネフェルティティさん» アドバイス、ありがとうございます。参考になりました。訂正しながら更新していこうと思います。イベントに参加できて嬉しく思います。 (2018年3月2日 21時) (レス) id: 2638ff5c4c (このIDを非表示/違反報告)
ネフェルティティ(プロフ) - イベント参加、有り難う御座いました！ (2018年3月2日 20時) (レス) id: c0238edf6e (このIDを非表示/違反報告)
ネフェルティティ(プロフ) - こんにちは、見させて頂きました！ ストーリーはとても面白く、伏線を入れられるのも流石です！ しかし……誤字が多いのが残念です。保存する前に今一度、確認するのをお勧めします。後、意味の重複が多いですかね。 それを全て纏めて、9という評価とさせて頂きました (2018年3月2日 20時) (レス) id: c0238edf6e (このIDを非表示/違反報告)
セラピス（I.D.違うけど本人です） - おバカな傀夢さん» ありがとうございます！ 更新頑張りますね。 (2018年3月1日 9時) (レス) id: d8c9a15402 (このIDを非表示/違反報告)
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