ギャルが10人 ページ11
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〈 No side 〉
少し時を遡ってみよう。
白石Aと牛島若利が出会ったあの時に。
白石が教師に資料の整理を頼まれたとき、牛島も同じように資料運びを頼まれていた。
牛島はそのお願いに素直に応じ、完璧に仕事をこなして図書室を後にしようとした。
その時である。
女子生徒が図書室の扉につまづき、そのまま正面に転倒しそうになった。
牛島は考えるより先に体が動き、女子生徒の肩を持って支えた。
女子生徒は恐る恐る顔をあげる。
牛島はその顔に見覚えがあった。
それはそうだ。女子生徒はつい最近、牛島を魅了するバレーをやってのけた白石だったからだ。
牛「…大丈夫か?」
牛島はとりあえず無難に声をかける。
そして白石は数回瞬きをした。
『大丈夫です…』
そう控えめにいう彼女。
どうやら相当驚いてるみたいだ。
牛「そうか、怪我がないならいい」
そう言って白石の肩から手を離す牛島。
もし怪我をしていたらバレーが出来なくなるからな。
牛島は純粋にそう思った。
『おかげさまで助かりました!ありがとうございます!
そうだ!これどうぞ』
そう言って牛島にいちごみるくの飴を手渡す白石。
今度は牛島が数回瞬きをして、それを受け取る。
この時既に牛島の鼓動は不規則になっていた。
牛「ありがとう」
『いえいえ!こちらこそです!あ、』
そう言って白石が何かに気づく。
そして白石の顔がどんどん牛島に近づいていく。
なぜか牛島の鼓動が激しく高鳴り、世界がスローモーションに見える。
そして白石は牛島の肩に触れ、埃をはらった。
『ではまたお会いできたら!』
そう言って小走りで去っていく白石の背中を見て、牛島は高校生活で、いや人生で1番鼓動が激しかった。
そして感じたことのない感情が牛島の胸を渦巻く。
犬や猫、愛玩動物に向ける感情とは似て異なる感情。
牛島が抱いた感情の名前を一般的な言葉で表すと、
「かわいい」
が妥当だろう。
しかし、牛島はこの感情の名前を知らない。
なぜここまで胸が高鳴るのか、牛島はそれしか考えられない。
そう、牛島は白石に一目惚れをしたのである。
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あまね(プロフ) - pixiv… (7月29日 21時) (レス) @page16 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)
らい(プロフ) - ぱぁさん» 夢主ちゃん本当にチョロいですかわいいです‼️コメントありがとうございます🥹💞 (2023年2月19日 12時) (レス) id: d081508064 (このIDを非表示/違反報告)
らい(プロフ) - masyumaro0318さん» しらぶんだけでなくうちの夢主ちゃんまで褒めてくださるとは…🤦🏻♀️💖嬉しいですありがとうございます🫶🏻🫶🏻 (2023年2月19日 11時) (レス) id: d081508064 (このIDを非表示/違反報告)
らい(プロフ) - みんと。さん» 返信遅くなってごめんなさい🙇🏻♀️好きだなんてとっても嬉しいです😿💓また更新再開するので是非よろしくお願いします! (2023年2月19日 11時) (レス) id: d081508064 (このIDを非表示/違反報告)
ぱぁ - これが...ちょろかわいいなのか... (2023年1月27日 17時) (レス) @page14 id: 09849fc50e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:らい | 作成日時:2022年11月13日 21時