深夜1時 ページ2
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「 ……ンで、彼氏とこんな時間まで遊んでたってか?不健全な遊びじゃねえだろうな 」
「 そんなことしませんもん!健全なお付き合いですもん! 」
あー、そういうのいいから、と大きく溜息をついてあたしの言葉を軽く遇う警察官さん。あたしはそれに反抗するようにそっぽを向いた。
やだなあ、補導なんて。親呼ばれるんだよね。もしかしたら学校に知られちゃう可能性もあるんだよね。七瀬にも呆れられるのかな。
皮肉たっぷりに警察官さんを見上げてみる。警察官さんは少しだけ目にかかった前髪を耳にかけて、あたしの正面に座った。
「 お前みたいなのが居ると俺の仕事が増えるんだよなあ 」
「 あなたそれでも警察官ですか!警察官がそういうこと云っていいんですか! 」
「 はいはいうるさい。いーから早く親御さんに連絡して 」
口悪い。警察官ってのはもっと優しく声をかけてくれて、優しく注意をしてくれるもんじゃないんですか。
どうやらあたしが漫画から得た警察官の知識は間違っていたようだ。実際の警察官というのは仕事が増えるのを面倒臭がって口もめちゃくちゃ悪い。どんだけ顔が良くてもコレじゃ駄目だ。此の人絶対モテない。うん。
あたしがお母さんに連絡を取りスマホを仕舞って目線を向けると、警察官さんはいつの間に用意したのか、カップラーメンを啜っていた。こんな時間に。でも仕事だもんね、しょうがないか。そう考えたら、食事の時間邪魔しちゃったあたしってやっぱ悪いよね。あたしは恐る恐る口を開いた。
「 あの……ごめんなさい 」
「 あ?なんだ、急に 」
「 ご飯の時間邪魔しちゃった、ですよね 」
「 いんだよ別に、そんな事は。コッチは之で金貰ってるわけだしな 」
「 でもあんな風に云うのはやめた方がいいと思います。みんな怖がっちゃいますよ 」
「 逆に怖がってもらわなきゃ困るな 」
何を云っているのだ、此の人は。
自分は怖がられてもいいと。寧ろ怖がって欲しいと。そう云っているのか。
警察官さんは続けた。
俺の事怖がってたらもう二度とやんねえだろ。
俺の事なめてたら調子こいてまたやる。
また夜中外に出て、今度こそ不審者なんかに声かけられて危険に晒されるかもしんねえ。
「 手前みたいな若い奴はまだまだこれからなんだから、こんなとこで手前の身に何かあったら困るだろ 」
あたしを見つめて、真剣な瞳でそう云う。
なんだ、それ。
案外いい人とか、聞いてない。
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しょこたん(プロフ) - 初めまして!警官中也さんとか最高過ぎます!続き更新してほしいです! (2018年12月10日 20時) (レス) id: 130af08cdc (このIDを非表示/違反報告)
しらせ(プロフ) - キサラギさん» コメントありがとうございます!その発想はなかったけど面白すぎませんか、、、笑 中也さん不憫すぎます笑 マフィア中也さん×警察官夢主ちゃん、、、それはそれで面白いかもしれませんね笑 ありがとうございます! (2018年8月24日 6時) (レス) id: d14bf30071 (このIDを非表示/違反報告)
キサラギ - タイトルだけ見てるとマフィアの中也が (身長のせいで) 警察に補導されたのかと思って笑ったw (2018年8月24日 0時) (レス) id: 0f45599fe0 (このIDを非表示/違反報告)
しらせ(プロフ) - 乃杏さん» コメントありがとうございます!夢主ちゃんと中也さんが色々すれ違っちゃうかもしれませんが、また暖かい目で見守ってやってください〜笑 (2018年8月22日 7時) (レス) id: bba8357d2d (このIDを非表示/違反報告)
乃杏(プロフ) - 夢主ちゃん!大丈夫!私の親は6歳差だから! (2018年8月21日 17時) (レス) id: 477b1e96bd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:しらせ | 作成日時:2018年8月11日 20時