自責 ページ15
沙奈華side
…間に合わなかった
ライを…止めることが、助けることが、できなかった
それは…私が躊躇っていたせい?
私が…怖がっていたせい?
…私の、せいで
ライを、助けられなかったのか
『お前じゃなきゃ無理だろ』
…私でも無理だよ
あの子は…私なんかじゃ、止められない…
怯えたまま何を言ったって…助けられないよ…
☆ ☆ ☆
ライside
……………………
…やってしまった
《ナニヲ?》
…人を殺してしまった
《ダカラナニ?》
…殺人はいけない事だ
《ソウカナ?》
《貴女ハmasterノ命令ニ》
《従ッタダケデショウ?》
それでも…殺人はダメなんだよ…
《ナンデ?》
《ナンデナンデナンデナンデナンデナンデナンデナンデナンデナンデナンデナンデナンデナンデナンデナンデナンデナンデナンデ!!》
ーmasterノ命令ニ逆ラウ方ガ悪イ事ダー
ーサァ、殺ソウー
ーmasterノタメダー
……………………
目を覚ませばボクの手は…血に塗れていた
服も、足も…生ぬるい液体がかかっていた
…ドウしテ?
…殺したのか?
…いつ、誰が、どうして?
…頬に伝う温かい液体は何?
「あは、あはは…」
口から乾いた笑いが零れた
どうして…ボクは笑ってるんだろう
どうして…ボクは涙を流してるんだろう
心は…後悔で埋め尽くされているのに
心…?
そんなものはボクに備わっているのかなぁ
ボクは… “ 何 ” なんだろう
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