検索窓
今日:3 hit、昨日:2 hit、合計:3,934 hit

実験体 ページ12

…風邪は完治。
…体調も回復。
…事件も風化。

そろそろ、潰しにかかるとしよう。


お姉ちゃんや他の人たちの分の恨みも込めて。


ボクが潰してやる…あんな研究所!


☆ ☆ ☆


ボク達は小さい時に捨てられた。

母親はボクを産んですぐに何処かへ行った。

稼ぎを全て女遊びに費やす父親はボク達が邪魔になって、里の外れにある研究所へ捨てた。

其処では、人体実験が行われていた。

人を兵器として使えるように…その為の薬の開発と副作用の研究、効果をもとに改良し投与…

ボク達はその薬の実験体だった。

その施設にはボク達の他にも色んな子がいた。
赤ん坊から高齢者まで、年齢性別問わず…全て捨てられた子や身寄りのない人だ。
みんな檻の中で過ごし、研究者が連れに来たら地下へ連れて行かれ、実験体となる。

しかし…檻の中にいる徐々に人は少なくなっていった。
代わりに、怪物と成り果てたり、化け物となり帰ってきた。
時々、死体となっていることもあった。

でもボク達はそんな事もなく、薬は全て適応した。本来の目的である効果が出た。
自我も保ち続けられ、病気する事もなかった。

だからか…研究所長と副所長の側近としてボクとお姉ちゃんが採用された。
普段は側近として。時には実験体として。
実験体になった次の日は経過観察のため檻の中で過ごした。

ボクは所長に、お姉ちゃんは副所長に仕えた。

それぞれ、マスターと呼んだ。

所長達は、ボク達を…本名で呼んだ。
ホロウ、ヴェリテ、と。

ボクの番号であるNo.0、お姉ちゃんの番号であるNo.5、ではなく。
研究者達はみんな番号で呼ぶ。

どうしてだっただろうか。
そんなことは聞けずに、二人とも逝ってしまった。

ボク達の手で。

殺意→←風邪



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.1/10 (8 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
設定タグ:邪神 , オリキャラ , オリジナル作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:Liar | 作者ホームページ:ナイです(^^;;  
作成日時:2018年6月2日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。