【A3!】条件付きの恋人【茅ヶ崎至】

彼女 25 ページ25

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「じゃあ、着替えたら教えて。少し手直しするから」





それだけ言うと私は監督さんの部屋に押し込められた。

談話室の扉が勢い良く開けられると紙袋を持った瑠璃川くんがやってきた。
紙袋を私に押し付けると「着替えて、今すぐ」と言われ、「こ、ここでぇ…？」と間抜けな声が出た。

三好くんのフォローもあって、MANKAIカンパニー唯一の女の子である監督さん、立花いづみちゃんの部屋を借りて着替えることになった。

扉越しに瑠璃川くんがいると考えるとちょっと着替えにくいが、私の為にわざわざ作ってくれたのに着ないわけにもいかない。
仕方が無く紙袋を覗くと私は勢いよく閉じた。





「る、瑠璃川くん…」

「……。」

「幸くん！」

「何？」

「え、この服着るの？この歳で私着なきゃいけないの？」

「その歳で至は着たけど」





知ってる、知ってるよ。
だってこの服を着た茅ヶ崎さんのブロマイド買ったもん。
確か春組のリーダーくんと一緒に写ってたはず。
前髪上げてて、めちゃくちゃ可愛いかったのを覚えてる。
むしろ家宝にしてるから。





「モコモコパジャマ……」

「俺の作る服に不満でもあるの？」

「いいえ、」





瑠璃川くんの気持ちを踏みにじらないように、紙袋の中に手伸ばした。





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「脚めちゃくちゃ出てるし、胸元も結構ギリだしちょっとこれは流石にやばいって……」

「もう着た？入っていい？」

「あっ、ちょっ…！」





扉を抑えようと抵抗を試みたが、呆気なく開けられた。
瑠璃川くんは私を上から下まで目線を落とすと、小さく頷いた。





「似合ってる、やっぱり間違ってなかった」

「ちょっとこれって露出多くないですか…？流石に恥ずかしいかな…とか、」

「至にはこれぐらいしないと誘惑できないから、全然多くないよ」





「茅ヶ崎さんは関係な、」いと、言おうとしたが瑠璃川くんに手を引かれ、不完全燃焼となった。

ちょっと待って、手直しするんじゃないの。
どこ向かってるの〜〜！！





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