■△■△■/cn ページ23
ショッピと二人でようやっとマクドまで来たっていうのに、奥の丁度良さそうな席が空いていない。ぐるりと見渡してついでに顔色を伺う。俺が窓際までいけば付いてくるから隅だし周りの女子達は遠い、兄さんを待つ間のみだから問題はないな。
店員の声に一言返してトレーを持って、灰皿が置きっぱなしになった窓際のテーブルに先導して歩く。さっさと手前に座ってポケットからタバコとスマホを出しトレーに置けば、壁際のテーブルチェアをぎぎっと引いてショッピも同じことをした。
息を付いたのに対し、同じように息を吐き出して背中を預ける。拠り所があまりにもなくて窓に肩を押し当て、ひんやり冷え込んだ窓の冷気に身を包んだ。頭を傾ければ簡単に頭と耳の先も冷やされ始める。ちらりと窓に焦点を当てれば、明るい店内の景色が反射して外を見るのを阻害した。
兄さん来てないかなと思ってとでも言えば通用するだろうからと、無駄と解っていながらに好奇心で自分の横顔の影の中を観た。
青空を溶かし入れたビルから延びる長い影で青く暗い色を帯びた外の景色はところどころに鋭い三角形の白を混ぜている。受け取る光でより眩しい横断歩道の白から目を逸しあげれば、セーラー服の女が道路向こう側の横断歩道に小走りでやってきた。さらさらな髪の毛を軽く何度も何度も浮かせているのが目に留まる。暗い青の中でも、元が白いのだろう服が真っ青に際立って見えて、綺麗で清純そうな様が見て分かる。
「お前さ、純粋やったことって、あった？」
「は？」
呼びづらいという理由だけでパ行を名前から省かれた俺と違って、「ピ」なんてカワイイ音を残してもらっている男は何時も通りの単音を返してくる。
突拍子の無いことは確かに言ったが、窓に反射して見える顔は、スマホから上がることはない。息を大きくすって鼻から追い出していく。タバコが欲しくなり最後一瞥しようとすれば、渡るのが間に合わなかっただろう彼女はこっち側には来ておらず、車の往来の向こう側に立っていた。
「俺は素直やし、純粋やろ」
「素直な奴はそんな煽り方せぇへんから」
「よういうわ、どれ？」
「アレ」
「…、え？ほんまに？タイプちゃうやろ」
「それなー？ショッピは？」
「んー………、脚なら」
「ほんっっっまにあぁいうん好きやな」
俺が逸らした目線の先を目を細めて少しの間見たショッピが、いよいよもってタバコに手を伸ばす。タイミングが良いとばかりに自分も箱を指示して、軽く笑ってタバコを咥えた。
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しをじゃけ(プロフ) - 夢喰いbakさん» 返信遅れまして申し訳ありません...！そう言っていただけるととても嬉しいですし、励みになります！全ての作品に魅力があるのが伝わってとても嬉しいです〜！^^風邪引いちゃいますので服は着てください(笑) (2020年7月18日 2時) (
レス) id: df6ceccb61 (このIDを非表示/違反報告)
夢喰いbak - 素晴らしい企画を発案、実行、投稿して頂き、誠に…まっこっとっに！ (おふざけ)ありがとうございます!!!! 全ての作品に楽曲の素敵さや儚さが詰め込まれていて心にキました…。第二弾！全裸待機していますよ…!!(笑) (2020年7月15日 0時) (レス) id: 582bb38728 (このIDを非表示/違反報告)
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