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あれからというもの、私は彼と会うことはなくなった。
勿論照れ臭さと言うのもあったのだろう。
しかしそれ以上に住む場所が違うというデメリットは大きかった。
次の年の夏は私は受験勉強に励むため祖父母の家に帰ることはなかった。
当たり前だろう。これからの人生を左右する大切な試験だ。手を抜くはずはない。
だが、大学に進学してから祖父母の家に帰っても、海辺に彼の姿が現れることはなかった。
なぜかは分からない。
もしかすると、彼は別の地域の大学に進学してしまったのかもしれない。
後悔がないといえば嘘になるが、これも仕方の無いことなのだと思っている。運命とはそういうものだ。
彼の本名は最後まで知らずじまい。
きっとこれからも知ることは無い。
それでも尚、私はこの初恋を引きずり続けているのだ。
「好きだ」と思いを告げられないまま大人になって、夏の夜になると不意にあの日のことを思い出す。
甘酸っぱくて、少し苦しい、あの夏の日。
でも、あの瞬間。
確かに私たちの心は一緒だったと思うのだ。
*
「………あの、すみません。」
でも、いつかはまたどこかで彼に会えるかもしれない。
『え？……あ……。』
運命って、本当に気まぐれだから。
「久しぶり。」
もしどこかでもう一度彼と出逢えたならば、その時は満面の笑みで笑い合いたい。
あの時みたいに、2人で夜の湖を眺めてみたい。
まだ大人になりきれなかったあの日の私たち。
今度こそちゃんとした大人になって、あの日の思いを告げられたなら。
『…また、会えたね。』
―――好きです。
あの夏、私は君に恋をした。
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しをじゃけ(プロフ) - 夢喰いbakさん» 返信遅れまして申し訳ありません...！そう言っていただけるととても嬉しいですし、励みになります！全ての作品に魅力があるのが伝わってとても嬉しいです〜！^^風邪引いちゃいますので服は着てください(笑) (2020年7月18日 2時) (
レス) id: df6ceccb61 (このIDを非表示/違反報告)
夢喰いbak - 素晴らしい企画を発案、実行、投稿して頂き、誠に…まっこっとっに！ (おふざけ)ありがとうございます!!!! 全ての作品に楽曲の素敵さや儚さが詰め込まれていて心にキました…。第二弾！全裸待機していますよ…!!(笑) (2020年7月15日 0時) (レス) id: 582bb38728 (このIDを非表示/違反報告)
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