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長いようで短い夏休みを終えて秋が来た。
日直の仕事が長引いてしまい遅くなってしまった、きっと待ちくたびれているだろうと足早に靴箱へと向かう。
でも、そこに先輩の姿はなかった。
僅かに感じる寂しさ。
先輩だって受験生だ、きっと居残りで勉強をしているだけだと自分に言い聞かせて寂しさに蓋をする。
先輩がそうしてくれたように私も先輩のことを待っていよう、そう思いながら靴箱に凭れて携帯をいじる。
それから2時間は経っただろうか。
空はすっかり夕焼け色に染まり、部活に励んでいた運動部の声も聞こえなくなった。
やはり先に帰ってしまったのだろうか、でもまだ残っているのなら待っていた方がいいのだろうかとウンウン頭を悩ませていると視界に鮮やかな金色が過った。
スマホの画面ばかり見て俯いていた顔を上げればそこには金髪の男子生徒がいた。
小麦色の肌によく映える金髪に空色の瞳。
この特徴はよく先輩の口から聞いていたコネシマさんで間違いない。
そう思った咄嗟に声をかけてしまった。
『あのっ！』
コネシマさんは見ず知らずの奴から急に声をかけられて驚いたのか目を丸くしている。
『急に声かけちゃってすいません。コネシマさん、ですよね？』
「あっとるけど…」
お前は誰だと言いたげな目でこちらを見ているがスルーさせていただこう。
『聞きたいことがあって…あの、鬱先輩ってもう帰られましたか？』
「もうとっくに帰ったと思うけど、なんか用事でもあったんか？」
『用事というか…その、ただ待っていただけなんですけど』
「一緒に帰る約束でもしとったん？」
コネシマさんの言葉を聞いてハッとする。
別に私と先輩は恋人同士でもないし、ましてや一緒に帰る約束をしていたわけでもない。
その事実が悲しくて心臓がキュッとなるのを感じた。
『約束は、してないんですけど…』
「ふぅん…まぁ、アイツと関わってんねやからわかっとると思うけどあんまり本気になりすぎんほうがええと思うで」
そう残してコネシマさんは帰っていった。
この言葉の意味が分からないほど馬鹿ではないし、本当はどこかでわかっていた。
時折先輩から別の香水の匂いがすることも。
首に赤い跡があったことも。
全部全部知っていて、それでも見ないフリをしていた。
全部わかっていたはずなのに無性に悲しくて、堪えきれずに溢れた涙を拭うこともせず声を殺して泣いた。
この日、私の青春が幕を閉じた。
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しをじゃけ(プロフ) - 夢喰いbakさん» 返信遅れまして申し訳ありません...！そう言っていただけるととても嬉しいですし、励みになります！全ての作品に魅力があるのが伝わってとても嬉しいです〜！^^風邪引いちゃいますので服は着てください(笑) (2020年7月18日 2時) (
レス) id: df6ceccb61 (このIDを非表示/違反報告)
夢喰いbak - 素晴らしい企画を発案、実行、投稿して頂き、誠に…まっこっとっに！ (おふざけ)ありがとうございます!!!! 全ての作品に楽曲の素敵さや儚さが詰め込まれていて心にキました…。第二弾！全裸待機していますよ…!!(笑) (2020年7月15日 0時) (レス) id: 582bb38728 (このIDを非表示/違反報告)
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