上から落ちて、下から落ちて (ページ24)

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NinEtEEn ページ24

「あの番組、アイドリッシュセブンも出てたね～」
「うん、カッコよかった～！ちょっとお話もしたんだよ」
「え！いいじゃん、羨ましいな～」
ちょうど昼休みになった直後の校内は賑やかになっている。そんな生徒たちの間をすり抜け、２人は教室に向かいながら、お互いの近況報告をしていた。
「あ、そう言えば、転校生が来てたよ！」
「へぇー、なんて名前？」
スマホを取り出すために一度立ち止まったAは歩き出す美桜を見て慌てて追いかける。
廊下の人混みのせいで何度か美桜を見失いそうになりながらAは聞く。
「何だっけ？名前が...確か、千葉志津歌(ちばしづか)」
Aは首を捻った。
「何か聞いたことあるような...」
「うそぉ！私全然知らないんだけど...」
そんな内に教室の前に着く。
教室の中からはクラスメイトの楽しそうな話し声が聞こえる。
「気のせいかもしれn...！」
するとドアがいきなり開き、誰かとぶつかる。
Aは手に持っていたスマホを落とし、慌てて拾った。
「ごめんなさい、大丈夫でし...え？」
驚きの声を聞いてAが顔を見上げると、そこには顔立ちがハッキリとした男子がそこに立っていた。
「あ、こいつよ、こいつ！志津歌、こっちは...」
そんなことも聞こえてないのか、彼はAをまじまじと見ると、彼女にこう問いかける。

「お前...もしかして...

二階堂A？」
いきなりそう問われ、Aはびくっとする。
隣の美桜は不思議そうな顔で２人を見る。
しかし彼女は彼に怯えたような顔をしてハッキリと彼にこう言った。

「...違います。...私は、

烏山Aです」

少年は驚いて、何も言わない。
２人は見つめあったまま、動かない。
すると、彼女の手に握られたスマホのケースの隙間から写真が出た。
そこには、とある家の前で制服のAと響、それに何人かの男女、そして厳しそうな顔をした婦人がそろって写っていたー

To be continued...